本当にあった奇跡のサバイバル60
地図と写真でリアリティ倍増。
読み出したら止まらない!
価格:本体2,400円+税
タイムズ著、ベア・グリルス(序文)
サイズ:天地228×左右174mm、264ページ
2013年12月24日発行
ソフトカバー、オールカラー
ISBN:9784863132269
商品番号:G12090
大震災、飛行機墜落、登山事故、誘拐……絶体絶命の状況から九死に一生を得た人がいる。生死を分けた判断、状況は何だったのか? ストーリー仕立てで臨場感あふれる文章と、脱出ルートをたどる詳細な地図、豊富な写真や資料で、奇跡の生還劇60本をドラマチックに再現します。「キャプテン・フィリップス」「大脱走」など、映画の元ネタも多数収録。
絶体絶命の状態から生還できる人と、そうでない人とを分けるものは何だろうか。本書を読んでいるとその境界について考えてしまいます。
驚くような「運の強さ」はまず必要なものでしょう。それが事実を小説よりも劇的で驚異的なものにしているのは間違いありません。それから、「意志の強さ」と「生き残るための工夫」です。本書に登場する生還者は、コレがないから無理だなどと諦めたりはしないのです。どのエピソードも、苦境をどうやって切り抜けるのか、そのアイデアや強靭さに驚いてしまいます。
こうしたエピソードを読む上でさらに臨場感を増すのは、実際に逃走したルートや、当時の報道写真など、豊富な資料が収録されている点です。無人の荒野で生き延びた人や、数年かけて歩いて生還した人など、地図と写真でその苛酷さがひしひしと伝わってきます。
生物のいない氷原、危険なジャングル、遮るもののない洋上、あるいは戦争や政変で逮捕や殺害の危険のある中を、どうやって生き延びたのか。多くの映画や書籍となったのも頷ける、汗握る実話ばかりを収録しています。
映画「大脱走」のもととなった、ドイツの捕虜収容所に掘られたトンネル。
アフガニスタンのカブールとジャララバードを結ぶ現在のジャララバード街道。 かつてここで、英国人1万6500人が命を落とした。
K2の難所「ボトルネック」の上にあるセラック。2008年にここで大惨事が起きた。
1895年3月14日、フラム号を離れ、犬ぞりで北極点を目指すため、出発の準備をするナンセン。
「大脱走」「キャプテン・フィリップス」など、映画や本の元となった実話が盛りだくさん。
章 | 収録エピソードが元になっている映画・本 | |
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第1章 | 歩いて北極点へ | 『フラム号北極海横断記 北の果て』フリッチョフ・ナンセン、太田昌秀 訳、ニュートンプレス、1998年 『極北 フラム号北極漂流記』フリッチョフ・ナンセン、加納一郎 訳、中公文庫、2002年 |
第1章 | 未踏の南極ですべて失う | ナショナル ジオグラフィック2013年1月号「100年前の南極探査 未踏の極地へ」 |
第1章 | 故郷への長い道 | 『裸足の1500マイル』ドリス・ピルキングトン、中江昌彦 訳、メディアファクトリー、2003年(文庫) |
第1章 | 月の陰での惨事 | 映画「アポロ13」(1995年) 『アポロ13号奇跡の生還』ヘンリー・クーパーJr.、立花隆 訳、新潮文庫、1998年 『アポロ13』ジム・ラベル、ジェフリー・クルーガー、河合裕 訳、新潮文庫、1995年 |
第1章 | 3000メートル上空からの落下 | 映画「奇跡の詩」(1974年) |
第1章 | 雪の高山に墜落 | 『 生存者 アンデス山中の70日』P・P・リード、永井 淳 訳、新潮文庫、1982年 『 アンデスの奇蹟』ナンド・パラード、ヴィンス・ラウス、海津正彦 訳、山と溪谷社、2009年 『彼らは人肉で生きのびた アンデス−16人の全証言』エンリケ・ハンク・ロペス、栗原勝 訳、双葉社、1973年 映画「生きてこそ」(1993年) 映画「アライブ-生還者-」(ドキュメンタリー、2007年) |
第1章 | 苦渋のザイル切断 | 『死のクレバス アンデス氷壁の遭難』J.シンプソン、中村輝子 訳、岩波現代文庫、2000年 映画「運命を分けたザイル」(2003年) |
第1章 | 岩にとらわれて | 『127時間』アーロン・ラルストン、中谷和男 訳、小学館文庫、2011年 映画「127時間」(2010年) |
第1章 | ハドソン川の奇跡 | 『 機長、究極の決断 「ハドソン川」の奇跡』C.サレンバーガー、十亀洋 訳、静山社文庫、2011年 |
第1章 | 地球の中心からの旅 | 『33人 チリ落盤事故の奇跡と真実』マヌエル・ピノ・トロ、大纒玲子 訳、真砂冬愛 訳、美馬しょうこ 訳、矢田陽子 訳、主婦の友社、2011年 『 検証・チリ鉱山の69日、33人の生還 その深層が問うもの』名波正晴、平凡社、2011年 『 チリ33人 生存と救出、知られざる記録』ジョナサン・フランクリン、共同通信社国際情報編集部 訳、共同通信社、2011年 |
第2章 | 悪魔島からの脱出 | 映画「パピヨン」(1973年) 河出文庫『パピヨン』上中下 、アンリ・シャリェール、平井啓之 訳、河出文庫、1988年 |
第2章 | アルカトラズからの脱出 | 映画「アルカトラズからの脱出」(1979年) |
第3章 | 英雄の逃亡 | 『青島から飛出して』グンテル・プリツシヨー、若林欽 訳、広政幸助 訳、洛陽堂、1918年 |
第3章 | カヌー奇襲大作戦 | 映画「生き残った二人」(1955年) 『SBS特殊部隊員 英海兵隊最強のコマンドー』ダン・キャムセル、村上和久 訳、並木書房、2001年 |
第3章 | 奇跡の旅路 | 映画「脱出地点」(1957年) 『私はまだ生きていた ノルウェー秘密工作隊員の記録』ディヴィッド・ハワース、斎藤正躬 訳、恒文社 、1995年 |
第3章 | 大脱走 | 『大脱走』ポール・ブリックヒル、工藤政司 訳、ハヤカワ文庫、1977年 映画「大脱走」(1963年) |
第3章 | チベットの7年 | 『チベットの七年 ダライ・ラマの宮廷に仕えて』ハインリヒ・ハラー、福田宏年 訳、白水社、1997年 『セブン・イヤーズ・イン・チベット チベットの七年』ハインリヒ・ハラー、福田宏年 訳、角川文庫、1997年 映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」(1997年) |
第3章 | シベリア強制収容所からの脱出 | 映画「9000マイルの約束」(2001年) 『我が足を信じて 極寒のシベリアを脱出、故国に生還した男の物語』ヨーゼフ・マルティン・バウアー、平野純一 訳、文芸社、2012年 |
第3章 | キリング・フィールドを越えて | 映画「キリング・フィールド」(1984年) 角川文庫『キリング・フィールド』クリストファー・ハドソン、水野谷とおる 訳、角川文庫、1985年 |
第4章 | 反乱の後で | 映画「戦艦バウンティ号の叛乱」(1935) 映画「戦艦バウンティ」(1962) 映画「バウンティ/愛と反乱の航海」(1985年) 『 バウンティ号の叛乱 : ブライ艦長とクリスチャン候補生』リチャード・ホフ、金田眞澄 訳、フジ出版社、1976年 『帆船バウンティ号の反乱』ベンクト・ダニエルソン、山崎昂一 訳、朝日新聞社、1982年 『 バウンティ号の叛乱』ブライアン・フリーマントル、新庄哲夫 訳、原書房、1996年 『 バウンティ号の反乱』C.ノードホフ、J.ノーマン・ホール、白石祐光 訳、新潮文庫、1969年 『戦艦バウンティ号の反乱』C.B.ノーダフ、J.N.ホール、由良君美 訳、角川文庫、1963年 |
第4章 | クジラと太平洋 | 『復讐する海 捕鯨船エセックス号の悲劇』ナサニエル・フィルブリック、相原真理子 訳、集英社、2003年 メルヴィル『白鯨』のモデル |
第4章 | 全員生還 | 『エンデュアランス号漂流記』アーネスト・シャクルトン、木村義昌 訳、谷口善也 訳、中公文庫BIBLIO、2003年 『エンデュアランス号漂流』アルフレッド・ランシング、山本光伸 訳、新潮文庫、2001年 『エンデュアランス号―シャクルトン南極探検の全記録』キャロライン・アレグザンダー、畦上司 訳、ソニー・マガジンズ、2002年 『そして、奇跡は起こった! シャクルトン隊、全員生還』ジェニファー・アームストロング、灰島かり 訳、評論社、2000年 |
第4章 | 未亡人製造艦 | 映画「K-19」(2002年) 『K‐19』ピーター・ハクソーゼン、秋山信雄 監修、楠木成文 訳、角川文庫、2002年 『K‐19』ルイス・ノウラ、小島由記子 訳、ソニー・マガジンズ(文庫)、2002年 |
第4章 | 2人きりの漂流 | 映画「K-19」(2002年) 『K‐19』ピーター・ハクソーゼン、秋山信雄 監修、楠木成文 訳、角川文庫、2002年 『K‐19』ルイス・ノウラ、小島由記子 訳、ソニー・マガジンズ(文庫)、2002年 |
第4章 | 一人ぼっちの漂流 | 『大西洋漂流76日間』スティーヴン・キャラハン、長辻象平 訳、ハヤカワ文庫、1999年 |
第5章 | さらわれた大統領候補 | 『それでも私は腐敗と闘う』イングリッド・ベタンクール、永田千奈 訳、草思社、2002年 『ママンへの手紙ーーコロンビアのジャングルに囚われて』イングリッド・ベタンクール、メラニー・デロア-ベタンクール、ロレンソ・デロア-ベタンクール、三好信子 訳・解説、新曜社、2009年 |
第5章 | 海賊を返り討ち | 映画「キャプテン・フィリップス」(2013年) 『 キャプテンの責務』リチャード・フィリップス、 田口俊樹 訳、早川文庫、2013年 |
写真クレジット(上から) Wikipedia ©vorwerk/Wikipedia ©Sven Dirks/Wikipedia ©Rolf Zemp/ Wikipedia ©Rfidjof Nansen: Farthest North, Constable & Co, London 1897(p.112)