360゜ エネルギー・ダイエット

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エネルギー・ダイエットについて

 自分のカーボンフットプリント(※1)を少なくするためにもっと努力したいとは思いながら、さてどこから手をつけたらいいのかわからない――そんな人が結構いるのではないだろうか?
 この企画では、世界各地の9家族が、カーボンフットプリントを少なくするための“ダイエット”に挑戦する。5人の専門コーチも登場し、その時々に応じてアドバイスをしたり、励ましたりしてくれる。ここではエネルギーの利用についてアイデアを共有し、学びながら、小さな一歩がどれほど大きな効果をもたらすかを知ってほしい。
※1人間の活動が地球温暖化に及ぼす影響を二酸化炭素(CO2)の排出量に数値換算した指標のこと。

カテゴリー1:購買行動

 カーボンフットプリントを少なくするには、まず自分がどれほど購買しているかを知ることが大切だ。消費財だけでなく、エネルギー資源という観点からも、自分がふだんどれだけの量を購入し、消費しているかをチェックしてみよう。自分の購買の程度を知るだけで、どこから変えていけばいいかがわかってくるはずだ。

  • 最初に:水、電気、ガスの毎月の請求書をチェックして、毎年の使用量を算定してみる。
  • 家庭でどれだけ CO2排出(さらに電気代)を削減できるか、算出する。15点
  • ふだん購入している物の中から3つを選んで、オーガニック製品に変更する。15点
  • 家庭で使用している合成洗剤のうち少なくとも3つを、環境にやさしい製品か、自然素材に変更する。15点
  • ふだん購入している外国産の製品のうちの1つを、自国あるいは地元産の製品に変更する。15点
  • その他:下に挙げたアイデアの1つに挑戦するか、あるいは自分で新しい方法を見つけて実行する。
  • それぞれにつきボーナスポイント10点
  • -ふだん購入している使い捨て製品を、環境にやさしい製品に変更する。
      (ペーパータオルや紙皿など)
  • -新しい服を買わずに、古い服をリフォームする。
  • -包装紙の代わりに、裏紙や雑誌、店の紙袋、カタログなどを使う。
  • -ドリルやスチームクリーナーなどめったに使わない物は、買わずにレンタルするか知人に借りる。
カテゴリー2:食生活

 牛肉が大量の資源を投入して生産されていることは、すでにご存じの方も多いだろう。しかし問題は、世界的にとどまることを知らない、肉への“嗜好”だけではない。私たちのふだんの食生活そのものが、実は環境を大きく損なっている。

  • 週に1日は菜食にすることをめざす。15点
  • 週に1回はテイクアウトや使い捨ての容器に入った食べ物を買うのをやめて、家で食べるか、弁当を持参する。15点
  • 牛肉の消費量を1人1日につき約230グラムに抑える。15点
  • 持続可能な方法で養殖されたか、漁獲された魚介類だけを食べる。15点
  • その他:以下それぞれにつきボーナスポイント10点
  • -家庭菜園を始める。
  • -1週間に数日は、完全な菜食あるいはローフードにする。
  • -穀物飼料でなく草を餌として生産された牛肉を購入する。
  • -ふだん食べている加工食品を少なくとも1つはやめる。
カテゴリー3:交通手段

燃料の使用量は、家と職場の距離によっても違ってくるため、個人レベルで削減するのはかなり難しいかもしれない。とはいえ、もし住んでいる場所に公共の交通機関がなくても、あなたがやれることはあるはずだ。

  • 車を運転するときは制限速度を守り、急発進や急ブレーキを避ける。制限速度より時速を8キロ落とせば、エネルギー消費が削減できるという調査結果が出ている。15点
  • 車のトランクなどに不要な物を入れず、車体をなるべく軽くする。さらにタイヤは全部適正な空気圧にセットして、定期的にチェックする習慣をつける。15点
  • ふだんは車で行っている場所でも、少なくとも週に1回は公共の交通機関に切り替える。15点
  • 一度の旅で複数の用件を片付けることにより、飛行機の利用をなるべく減らす。15点
  • その他:以下それぞれにつきボーナスポイント10点
  • -旅をするときは、カーボンオフセット※2に参加する。
  • -カープール(相乗り通勤)を利用するか、カーシェアリングに参加する。
  • -車を購入するときは、エコカーを選ぶ。
※2 避けることができない温室効果ガスの排出について、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資することにより、
   排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方。
カテゴリー4:家庭での行動

 この部門で何より重要なことがある。それは、家庭でエネルギーを節約することは地球を救うだけでなく、あなた自身の財布をも救うということだ。

  • 家にいるときは、暖房の設定温度を冬は3度下げて、夏は3度上げる。また、人がいないときには自動的にエアコンが切れたり、温度が10℃に下がるようなプログラムができる暖房を購入する。15点
  • 冷蔵庫の温度は2~3℃、冷凍庫は-18℃、給湯器は49℃に設定し、食器洗浄機は湯でなく水にする。15点
  • 少なくとも3分の1の電球を、電球型蛍光灯またはLED電球に取り換える。15点
  • テレビ、ステレオ、コンピューターなどの電子機器は、使用していないときには完全にオフにする。スイッチ付きのテーブルタップを使えば、複数の電子機器をいっぺんに切ることが可能だ。(テーブルタップの中には、電子機器が使われているかどうかを判定したり、電気量を適宜コントロールできる機能を持つ物もある。)携帯電話の充電が終わったら、必ずコンセントを抜く。15点
  • その他:以下それぞれにつきボーナスポイント10点
  • -冷蔵庫を2つ以上持つ家庭では、小型の古いタイプを廃棄する。10年以上たった冷蔵庫は、
     冷凍庫が上  部についた新しい省エネタイプへの買い替えを検討する。
  • -給湯器を断熱する。
  • -米国のエナジースターやEUのAラベルのように、
     環境にやさしい製品と公認されている器具に変更する。
  • -衣類を乾かすときは、乾燥機を使わずに自然乾燥させる。
  • -家庭内の窓やドアのすき間をふさぐ。
カテゴリー5:水の使用

 資源の節約が重視される今、水とエネルギーの関係はますます重要性を増している。水の分配や処理、再利用、放流、消費には、いずれも大きなエネルギーが必要だ。一方、エネルギー資源を探したり生産するのにも、大量の水が使われる。水を節約することはエネルギーの節約であり、その逆もまた成り立つ。

  • ボトル入りミネラルウォーターの購入をやめ、水道の蛇口に化学物質や汚染物質をろ過するためのフィルターをつけて使用する。15点
  • 歯を磨いたり、食器を洗剤で洗っている間は、蛇口を閉める。15点
  • シャワーの時間を1分以上短縮することをめざす。タイマーや防水式の腕時計を使うと便利だろう。ふだん風呂につかっている人はシャワーに切り替える。15点
  • シャワーヘッドや水道の蛇口を節水式のタイプに取り換える。15点
  • その他:以下それぞれにつきボーナスポイント10点
  • -庭では節水園芸を行い、大量の水を必要とする植物は避ける。
  • -庭や芝、植物には、溜めた雨水を再利用する。
カテゴリー6:ごみの処理と削減

 ここで重要なポイントは、3つのRでまとめられる。すなわち、reduce (減らす)、reuse(再利用する)、 recycle(再処理する)だ。処理場に送られるごみの量を減らすことは、ごみを運び、処理するためのエネルギーを減らすことにつながる。

  • ガラスやアルミ、プラスチック、紙類はすべてリサイクルする。古い電池もリサイクルセンターに持っていく。15点
  • ダイレクトメールを減らすために、企業に連絡して名簿から自分の名前をはずしてもらう。15点
  • 銀行口座やクレジットカード、電話代の請求書はペーパーレスにする。15点
  • 買い物のときも家庭でも、プラスチックや紙の袋は極力使わない。店で野菜やグラム買いの品を購入するときも、持参したマイバッグだけを使用する。家庭で使うごみ袋には生分解性の袋を用いて、できれば袋自体を使わないようにする。15点
  • その他:以下それぞれにつきボーナスポイント10点
  • -庭では節水園芸を行い、大量の水を必要とする植物は避ける。
  • -庭や芝、植物には、溜めた雨水を再利用する。

コーチについて

バートン・シーバー

米国ワシントンD.C.の人気レストランで腕をふるってきたシェフ。ナショナル ジオグラフィック協会フェロー。“持続可能なシーフード”という考え方を国会に提言し、2009年には『エスクァイア』誌の選ぶ「シェフ・オブ・ザ・イヤー」の座に輝いた。

チャド・リプトン

ナショナル ジオグラフィック協会の活動「エネルギー・イニシアチブ」のプログラム・マネージャー。以前は、住宅関連のエネルギー消費について査察や分析を行ったり、温室効果ガスの排出削減プロジェクトで炭素管理に携わったりしていた。

米国エネルギー合理化経済評議会

1980年に設立された非営利組織。エネルギー効率を高める政策、プログラム、科学技術、行動などを推進し、経済発展やエネルギー安全保障、環境保護を促進することを目指している。

トム・サハージャン

ニューヨーク市にある電力システムのコンサルティング会社で、エネルギー部門の責任者を務める。住宅関連、商業用、工業用など幅広い分野でエネルギー効率を高めるための科学技術を扱っている。

デーブ・チャメイデス

別名「サステイナブル・デーブ」。2度のエミー賞受賞歴を持つカメラマン/テレビディレクター(主な作品はER、サード・ウォッチなど)。1年間ゴミを捨てることをやめ、自宅の地下室に保管する試みに挑戦した。彼のサイトには、日常生活でできる取り組みが紹介されている(http://365daysoftrash.blogspot.com/)。

360゜ エネルギー・ダイエットについて

どんな努力がダイエットにつながるのか。購買/食生活/交通/ごみまで、私たちのエネルギー消費を見直すヒントに。

各国参加ファミリー
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Christina
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