NATIONAL GEOGRAPHIC






第9号
[5月26日]
ジェームズ・L・
スタンフィールド

第8号
[5月19日]
サム・エイベル
第7号
[5月12日]
クリス・ジョンズ
第6号
[4月28日]
マイケル・ヤマシタ
第5号
[4月21日]
マイケル・ニコルズ
第4号
[4月14日]
デビッド・デュビレ
第3号
[4月7日]
ウィリアム・アルバート・アラード
第2号
[3月31日]
デビッド・アラン・ハーベイ
第1号
[3月24日]
ジョディ・コッブ
創刊前号
[3月17日]
ジョエル・サートレイ







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 撮影技術に関しては、ジョンズは保守的な方ではない。ただし「技術にばかりかまけていると写真の内容が薄まってしまい、写真家自身の成長をも妨げることになる」として、最近の写真家にみられる、洗練されたテクニックを過度に重視した撮り方には懸念を抱いている。「私自身が求めているのは、ストーリーの要素を結びつけ、見る人の視覚に訴える1本の強い糸だ。表現の力と美しさも追求するが、それ以上に優先したいのがストーリーの内容だと思っている」

 一家の主で、3人の子供たちの父親でもあるジョンズは、長い撮影では一度に2カ月ほど家を空ける。その間も連絡は絶やさず、仕事を離れればなるべく家族と過ごしているが、それでもつらいときはあるという。「妻も並々ならぬ辛抱強さで、がんばってくれている。彼女の愛情がなければ、この仕事を続けていられなかっただろう」とジョンズは語る。「来年には感謝の意味で、家族全員を連れてアフリカに出かけるつもりだ」

  今から10年経っても、写真家としての自分の役割はあまり変わっていないだろうとジョンズは考えている。「伝えていくべき大切なストーリーは、いつもそこにあるはずだし、その伝え手もまた必要だ。動画がどんなに発達しても、写真の力はやはり大きい。動かない画像ならではの素晴らしい力があると信じているよ」

ピーター・K・ブリアン



よく写真の題材になる動物を撮るとき、ジョンズはなんとかして、見慣れた動物たちの新鮮な姿をとらえようとする。南アフリカでこのライオンを撮影したときもそうだった。「表面的な姿だけでなく、これまで誰も見たことがないような、特別な写真を撮りたかった」。雷を伴う嵐の中、ライオンに吹きつける強風が現実離れした効果をもたらし、強烈な印象の1枚が生まれた。


  ジョンズのアドバイス

ある動物、たとえばクマのいい写真を撮りたければ、本や資料を調べ、クマに詳しい人たちにじっくり話を聞くことだ。被写体に敬意を払おう。無知な人間が不用意に近づいてけがしたために、動物が殺されるケースも増えている。野生生物が相手のときは危険を冒さないこと。
早起きしよう。アフリカでは私はたいてい朝4時半ごろに起きる。動物たちが活動的なのは早朝か夕方遅くになってからなので、自分の生活リズムもそれに合わせて調整しよう。
出会った動物は徹底的に撮影しよう。レンズや撮影アングルをあれこれ試し、上から見下ろした写真にならないように、低い姿勢を保つ。狩りなどの動きを見るには、動物たちを追いまわさずに、車や観察テントの中で、近くに来るのをじっと待つ方がいい。
焦点距離600mmのF4レンズが必要な撮影もあるが、焦点距離300mmのF2.8レンズに2倍か1.4倍のテレコンバーターを付けるのもいい方法だ。広角レンズでも傑作は撮れる。この場合は極端に近づいて大きく撮るのではなく、周囲の生息環境を写し込んだり、光を生かして被写体の動物だけを印象的にとらえる工夫をする。
暗い場所ではシャッター速度を遅くして、動きによるぶれを生かしてみよう。ストロボを少し光らせ、動物の瞳に光を入れてもいい。ヒョウやライオンは物陰に潜んで狩りをする。狩りの場面に遭遇したら、生い茂った草の陰から撮影してみよう。撮った写真が全部完璧などということはありえない。失敗を恐れずに撮ろう。





日経ナショナル ジオグラフィック社発行 「プロの撮り方」より

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