NATIONAL GEOGRAPHIC






第9号
[5月26日]
ジェームズ・L・
スタンフィールド

第8号
[5月19日]
サム・エイベル
第7号
[5月12日]
クリス・ジョンズ
第6号
[4月28日]
マイケル・ヤマシタ
第5号
[4月21日]
マイケル・ニコルズ
第4号
[4月14日]
デビッド・デュビレ
第3号
[4月7日]
ウィリアム・アルバート・アラード
第2号
[3月31日]
デビッド・アラン・ハーベイ
第1号
[3月24日]
ジョディ・コッブ
創刊前号
[3月17日]
ジョエル・サートレイ







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 露出に関しては、中央重点測光やスポット測光など従来からの方式を好んで使い、カメラのマイクロコンピューターが自動的に露出を判断する、多分割測光に頼ることはめったにない。もっとも、TTL自動調光機能については、補助光としてストロボを使うときに活用している。「簡単に、時間をかけずにいい写真が撮れれば言うことはないからね。被写体との距離の確認に手間どることもないし、ストロボの光で瞳が生き生きとする効果もある」。自然な感じに撮るために、外付けストロボはケーブルで接続し、カメラから離して使用する。また、その場の光を生かすため、ストロボ調光補正機能を使って発光量を抑えている。

  ジョンズの野生動物の写真は、やや暗い光のもとで撮影したものが多い。「夕暮れや夜明けの光は美しくて好きなんだ。ただし、撮影は難しい。望遠レンズを使っていればなおさらだ」。雑誌の取材では通常、粒子の細かいISO100か200のリバーサルフィルムを使う。このため、動物を写すとたいてい動きによるぶれが出てしまう。かつては完璧主義者だったジョンズだが、最近ではチャンスを生かして、完璧とは言えない光の中でも、被写体の動きやエネルギー、力強さ、あるいは動物たちの闘いを表現しようと考えるようになってきた。「はかない瞬間の本質をとらえたい。現像したフィルムの中に、かなり上出来の写真は山ほどあっても、本当にすごい写真はせいぜい1、2枚しかない。だが、自分が撮りたいのは、その一握りの本物なんだ」

  初期に担当した仕事のことを考えると、ジョンズは時計を過去に戻したくなるという。当時のテーマも、今ならもっと詩情をこめた、別の手法で撮れると思うからだ。ジョンズの撮り方が変わったのは「ナショナル ジオグラフィック」誌1988年8月号で、画家フレデリック・レミントンの特集を担当した時だった。雑誌の挿絵画家だったレミントンが芸術家として認められるまでの葛藤が、ジョンズに影響を与えた。「フランスで印象派の画家たちに学び、画法を飛躍的に向上させたレミントンの歩みを知ると、自分もフォトジャーナリストの領域にとどまりながら、写真の質をもっと高められたらと思うようになった」と彼は言う。アフリカの大地溝帯の撮影で、この思いを実現する最初の機会が訪れた。「長年の念願だったアフリカでの取材に、私は完全に心を奪われた。朝起きて写真を撮るのが待ちきれなかったし、大きな刺激になった」




夜明けの儀式で、炎に照らされて太鼓をたたくザンビアの少年たち。その場の光の雰囲気を保ちながら明るさを補うため、アンバー系のフィルターを取り付けたソフトボックス(ストロボの光を拡散させるディフューザーの一種)を使用して撮影したのがこの写真だ。「光の面白さを表現したい。見るからにストロボの光だとわかるような写真は撮りたくないんだ」とジョンズは言う。


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