NATIONAL GEOGRAPHIC






第9号
[5月26日]
ジェームズ・L・
スタンフィールド

第8号
[5月19日]
サム・エイベル
第7号
[5月12日]
クリス・ジョンズ
第6号
[4月28日]
マイケル・ヤマシタ
第5号
[4月21日]
マイケル・ニコルズ
第4号
[4月14日]
デビッド・デュビレ
第3号
[4月7日]
ウィリアム・アルバート・アラード
第2号
[3月31日]
デビッド・アラン・ハーベイ
第1号
[3月24日]
ジョディ・コッブ
創刊前号
[3月17日]
ジョエル・サートレイ







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 ジョディ・コッブ(左)が「ナショナル ジオグラフィック」誌の2000年3月号で担当した特集では、世界各地の文化における「美」の概念を取り上げた。左右対称性が種の生存に重要であることを示す科学研究から、世界経済と化粧品の関係まで、内容は多岐にわたる。定番の美人コンテストはもちろん、美や豊穣や強さの象徴として各地で行われるさまざまな肉体の装飾も取材した。肌を傷つけて模様を浮き上がらせる技法や、下唇にプレートを入れて広げる風習、刺青、ボディピアス、纏足などを撮影し、取材地域はアフリカの奥地やパプアニューギニアの高地など10カ国に及んだ。

 各地での撮影経験から、コッブは「写真を撮られることをどう感じるかは、国によってまったく違う」と語る。撮影への文化的な障壁がない地域なら、面白いと思う場面をどんどんスナップ写真に撮っていく。「事前に許可を求める方法よりも、後で許してもらう方がうまくいきやすい」とコッブは話す。必要なら撮影後に、にっこり笑って身ぶり手ぶりで、あるいは通訳を通して撮影の意図を説明する。

 人物撮影におけるコッブの一番の強みは、撮る相手と親しくなる才能だ。目についた対象を次々に撮っていくのと違い、この方法には時間がかかる。だが、「最高の写真は、互いを理解していく過程の中でこそ撮れる」とコッブは考える。こうした写真に特殊効果は必要ない。「被写体について、見る人が何かを感じてくれればそれでいい。見え透いた技術は、かえってその妨げになってしまう」

 写真機材についての考えかたも明快で、高度で複雑な最新機器ではなく、シンプルな機材を好んで使う。よく使うのは、ニコンのF90にニッコールの旧式のズームレンズ(80-200mm、F4.5)という組み合わせで、必要に応じて外付けのストロボで光を補う。「最新鋭のオートフォーカス機やF2.8の明るいズームレンズ、プロ用のカメラなどは重くてかさばりすぎる。芸者の支度部屋やファッションショーの楽屋はたいてい狭いので、人物撮影には、邪魔にならない小型のカメラが必要になる」とコッブは説明する。



撮影現場では危険に直面することもある。ジョディ・コッブは1982年、東エルサレムでパレスチナ人によるデモ行進を取材したとき、この緊迫した場面に遭遇した。瞬時に判断を迫られる状況下で自分のメッセージを伝える写真を撮るには、ジャーナリストの勘と撮影技術が頼りだ。写真からは、警察に家族を強制連行されたこの女性の怒りと悲しみが強く感じられる。


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