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宇宙飛行士って面白い!

「宇宙船 冬の砂漠に……」。国際宇宙ステーション(ISS)から本誌に「野口聡一の宇宙で一句」を寄稿してくださっている野口聡一宇宙飛行士。野口さんたちは、ISSでどんな暮らしをしているのでしょう? 宇宙に飛び立つまでに、どんな苦労を重ねてきたのか。一口に宇宙飛行士と言っても十人十色。ラーメンの作り方も、それぞれ違います。「宇宙飛行士って、大変だけど、面白い!」。彼らの魅惑の日常を、宇宙飛行士を取材して20年以上になるライターの林公代さんに語ってもらいます。月2回連載。
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【第11回】
“極限”に生きる人たち
2010年5月28日

 国際宇宙ステーション(ISS)と南極基地は、「極限環境」という点で共通点が多い。

 基地の外は厳しい環境だし、水や電気など限られた資源で生きていかなければならない。また、ISSは地球の周りを90分で一周するため、45分ごとに日の出と日の入りがやってくるというめまぐるしさだが、南極の白夜は太陽が沈まず、極夜は太陽が出ない。どちらも地上のフツーの時間感覚とはかけ離れていて、体内時計が狂いそう。

2008年にNASAが南極で行った、膨張型月面基地の設営実験。南極はその過酷な環境から、火星や月面基地の実験場としてもしばしば使われる。(写真=NASA提供)

 南極越冬隊で1年間を過ごした医師に、精神的な変化について聞いたことがある。彼が過ごした一昔前は外部からの情報があまりない環境で、毎日同じ人と顔を合わせる状況はかなり辛かったらしい。

 「特に日本の6月、夏至の頃は南極の冬で太陽が出ない。この頃が越冬隊の1年間の任務の中間点。寒くて暗くて仕事の量もあまりない(外を出歩く仕事は夏が主になるため)。一番キツイ時期」と言っていた。だんだんお酒の量が増えて、人間関係がおかしくなる。落ち込む人も出てくる。ストレス解消のイベントを次々企画してこの時期をしのぐ。

 長い基地生活で体内時計をきちんと働かせるために、そして精神安定のための「お楽しみタイム」として食事はとても重要だ。

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林 公代(はやし きみよ)
福井県生まれ。
日本宇宙少年団の情報誌編集長を経て、フリーライターに。著書に『宇宙の歩き方』、『宇宙においでよ!』(野口聡一氏と共著)など。

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