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Q:写真は卵の殻を割り始めているペンギンのひな。ペンギンの中で最大の種ですが、さて、そのペンギンとは次のうちどれでしょう。

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宇宙飛行士って面白い!

「宇宙船 冬の砂漠に……」。国際宇宙ステーション(ISS)から本誌に「野口聡一の宇宙で一句」を寄稿してくださっている野口聡一宇宙飛行士。野口さんたちは、ISSでどんな暮らしをしているのでしょう? 宇宙に飛び立つまでに、どんな苦労を重ねてきたのか。一口に宇宙飛行士と言っても十人十色。ラーメンの作り方も、それぞれ違います。「宇宙飛行士って、大変だけど、面白い!」。彼らの魅惑の日常を、宇宙飛行士を取材して20年以上になるライターの林公代さんに語ってもらいます。月2回連載。
> 著者プロフィール

【第10回】
人はなぜ宇宙をめざすのか
2010年5月14日

 皆が皆、宇宙に行きたいわけじゃない(私は熱狂的に行きたいけれど)。宇宙飛行にはリスクも伴うし、莫大なお金がかかる。「宇宙予算を福祉に」などの声が宇宙開発大国の米国でも根強い状況だ。それでも人類が宇宙に向かう理由は何だろうか。

宇宙から撮影した地球とオーロラ。これでも十分綺麗だが、宇宙飛行士に言わせると「本物じゃない」。その美しさは映像では決して伝わらないそうだ。(写真=NASA/JAXA)

 先月、ラジオ局の宇宙特番の仕事で、宇宙関係者に話を聞いて回った。「なぜ宇宙に行くのだろう」と。その中で「なるほどなぁ」と感じた答えがいくつかあった。

 たとえば、国際宇宙ステーション(ISS)日本実験棟「きぼう」プログラムマネージャーの長谷川義幸さん。「生命の起源は宇宙にある。自分がどこから来てどこに行くのか、という答えは宇宙に行かないと見つからないと思う」とカッコいいセリフを収録後、「行きたいですか?」と聞いてみたら、こんな答えが返ってきた。

 「きぼうの設計をして、ISSも調べ尽くして、宇宙のことがわかった気になっていたけれど、若田光一飛行士や野口聡一飛行士が繰り返し言うわけ。『宇宙から見る地球は、ものすご~く綺麗で絶対に自分の目で見ないとわからない。ハイビジョンカメラとは全然違う』って。それを聞いたら見てみたいなと」

 「太陽系でこんなに綺麗な惑星は地球しかない、だから地球を守ろう」と見直すために宇宙に行くのだと最近思うんだよ、と長谷川さんは言う。

 違う意見としては、「宇宙に行くのは理屈じゃなく『好奇心』」と語った人もいた。「あの山の向こうに何があるか。そうやって人類は新大陸を発見してきた。生身の人間が見るという体験は、無人探査機と全く違う。そして行けば必ず新しい発見がある。好奇心がなくなったら人類の進歩は止まると思うなぁ」

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林 公代(はやし きみよ)
福井県生まれ。
日本宇宙少年団の情報誌編集長を経て、フリーライターに。著書に『宇宙の歩き方』、『宇宙においでよ!』(野口聡一氏と共著)など。

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