トップ > マガジン > 宇宙飛行士って面白い!


定期購読

日経ナショナル ジオグラフィック 翻訳講座 秋期受講生募集中 詳しくはこちら

記事ランキング

ナショジオクイズ

Q:次の生き物のうち、カブトガニに最も近いのはどれでしょう?

  • クモ
  • カニ
  • カメ

答えを見る



宇宙飛行士って面白い!

「宇宙船 冬の砂漠に……」。国際宇宙ステーション(ISS)から本誌に「野口聡一の宇宙で一句」を寄稿してくださっている野口聡一宇宙飛行士。野口さんたちは、ISSでどんな暮らしをしているのでしょう? 宇宙に飛び立つまでに、どんな苦労を重ねてきたのか。一口に宇宙飛行士と言っても十人十色。ラーメンの作り方も、それぞれ違います。「宇宙飛行士って、大変だけど、面白い!」。彼らの魅惑の日常を、宇宙飛行士を取材して20年以上になるライターの林公代さんに語ってもらいます。月2回連載。
> 著者プロフィール

【第6回】
腕のいい飛行士は、料理もうまい
2010年3月12日

 野口聡一飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)での滞在も3月末で3カ月を超え、約5カ月半の宇宙生活の折り返し点を過ぎる。しかし長期滞在を行う飛行士にとっては、打ち上げ前の約1年半の訓練期間のほうがはるかに長い。家族の元を離れロシア、欧州、カナダ、日本などを仲間の飛行士と回りながら、宇宙船やISSの扱い方を習得しつつ、一緒に飛ぶ仲間とのチームワークを高めていく。若田飛行士がこんなことを言っていた。

 「訓練生活は合宿みたいなものです。宇宙飛行士が交替で食事をつくり一緒に食べる。苦楽を共にするうち、それぞれの性格や短所・長所が自然にわかってくるんです」

モスクワ郊外にある「星の街」。手前が訓練区、奥が生活区。ロシア歴代の宇宙飛行士やその家族がこの街に暮らし、訓練を行っている。(提供:SPACE ADVENTURES)

 もっともディープな合宿生活は、ロシア・モスクワ郊外にある「星の街」(正式名称はガガーリン宇宙飛行士訓練センター)での訓練生活だ。ISSへはロシアのソユーズ宇宙船で行き来するし、衣食住のコア部分がISSのロシアモジュールに集中していたために、NASAや日本の飛行士も頻繁にロシアで訓練を行ってきた。

 ロシアでの訓練は、長ければ1カ月近くになる。「星の街」は訓練区と生活区が隣接していて、学校やショッピングセンター、郵便局、映画館まである。イメージ的にはひと昔前の公団住宅といった感じだ。

 NASAや日本の飛行士たちは、この街の外国人宇宙飛行士用ロッジに暮らす。レストランやお総菜を売る店はあるものの、食生活の基本は自炊。食事当番が得意料理を振るまい、バーベキューなどの行事も時折開いて盛り上げながら、宇宙に飛び立つ日を共に目指していく。

>> 次ページ 『ラーメン作りに出る性格』

林 公代(はやし きみよ)
福井県生まれ。
日本宇宙少年団の情報誌編集長を経て、フリーライターに。著書に『宇宙の歩き方』、『宇宙においでよ!』(野口聡一氏と共著)など。

年間購読のお申込はこちら

ナショナル ジオグラフィック バックナンバー