/2010年1月号

トップ > マガジン > 2010年1月号クマノミ 人気者の宿命


定期購読

ナショジオクイズ

Q:世界遺産ストーンヘンジの名前の由来になった言葉といえば次のうちどれでしょう。

  • 石の大舞台
  • 石の絞首台
  • 石の天文台

答えを見る



特集

クマノミ 人気者の宿命

JANUARY 2010


 クマノミは“アネモネフィッシュ(イソギンチャクの魚)”とも呼ばれる。宿主であるイソギンチャクなしには生きていけないからだ。イソギンチャクの触手には毒を含んだ刺胞という細胞があり、クマノミとその卵を捕食者から守ってくれる。

守り、守られる生涯

 数千種いるイソギンチャクのうち、わずかに10種だけがクマノミの宿主となる。ところで、そこにすむクマノミは、どうやってイソギンチャクの毒から身を守るのだろう。詳細は未解明だが、どうやら体表を覆う粘液に秘密があるらしいことがわかってきた。

 「粘液がイソギンチャクによる刺胞毒の放出を防ぐのです。初めてイソギンチャクに触れるとき、クマノミは恐る恐る近づいていきます。防護作用に必要な化学変化を起こすには、両者の接触が必要なのです」と、アレンは言う。

 そうして防護膜を身にまとったクマノミは、イソギンチャクを捕食者から守る役目も果たすようになる。クマノミとイソギンチャクは互いに利益をもたらす共生関係にあるのだ。

 クマノミは、生涯を宿主のイソギンチャクとともに過ごす。数メートル離れることさえまれだ。食べるのはカイアシなどのプランクトンや藻類。月に2度ほど、イソギンチャクのそばの岩肌などに卵を産みつける。かえったばかりの透明な仔魚は、1~2週間、海面近くを漂った後、1センチに満たない稚魚に変態し、サンゴ礁に下りてくる。数日ですみかとなるイソギンチャクを見つけられなければ死んでしまう。

Back2next

年間購読のお申込はこちら

ナショナル ジオグラフィック バックナンバー