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特集

シリーズ 地球のいのち
ペンギンの王国

SEPTEMBER 2009


 キングペンギンは、多くの海鳥が集う島のなかで、“キング”の名にふさわしい威厳をまとっている。体長は1メートル近く、平均体重は13キロと、ペンギンのなかではエンペラーペンギン(コウテイペンギン)に次いで大きい。頭やくちばし、胸の辺りは、鮮やかなオレンジ色を帯びており、ほかのペンギンとの違いを際立たせている。

 キングペンギンは、ポセッション島に6カ所の繁殖コロニーを形成している。なかでも36ヘクタールある最大の繁殖地は、丸石がごろごろしていることからフランス人研究者たちに「日本庭園」と呼ばれている。しかしそれは、名前から想像する落ち着いた空間とはほど遠く、マンホールのふたよりやや大きいくらいの縄張りを守るペンギンたちでごった返していた。

 キングペンギンは巣を作らない。その限られた縄張りで、雄と雌は交代で卵を抱く。卵を両足の上にうまく載せ、垂れた腹の皮の内側に入れて抱える。卵をかえした後も、親ペンギンは同じように腹の下でヒナを抱く。ヒナの羽毛が厚くなって、厳しい天候に耐えられるようになるまで、守り続けるのだ。

 卵とヒナを守る3カ月の間、親ペンギンは侵入者を片っ端からつついて追い払う。最大の敵は、ミズナギドリとトウゾクカモメ。卵もヒナも、この鳥たちの好物だ。ある研究によると、キングペンギンの親は侵入者を撃退するために、1日に4時間、2000回もつつくという。

 撮影のため12月から4月までポセッション島に滞在したウンターティナーは言う。

 「繁殖地は混み合っているけれど、まったく混沌とはしていない。まるで組織だった軍隊のように、それぞれのペンギンが自分の持ち場をしっかりと守っているようでした」

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