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特集

インドネシアの
生命あふれる海

SEPTEMBER 2007

文・写真=デビッド・デュビレ

ンドネシアの東、ラジャ・アンパット諸島の周囲に、1000種もの魚が生息する奇跡の海が広がる。この海の貴重さに気づいた科学者らが現在、保護の取り組みをすすめている。

 ラジャ・アンパット諸島の海を守ろう--そんな声が国際的に高まったのは、6年前の調査がきっかけだった。インドネシアの東に位置するこの海は、きわめて多様な生物を育んでいることがわかったのだ。簡単な調査だけで450種以上の造礁サンゴが確認され、そのうち9種が世界で初めて見つかったものだった。カリブ海全体でもサンゴは70種もいないことを考えれば、驚くべき数である。世界の海でサンゴ礁が激減しているなか、この貴重な大群落を守る取り組みが今、急ピッチで動きだしている。

 ラジャ・アンパットの海の豊かさに最初に気づいたのは、科学者ではなく、戦時中に海に沈んだ遺物を探して、1990年にオランダからやってきたマックス・アンマーという冒険家だった。やがてクリ島という小さな島に二つのリゾート宿泊施設を作ったアンマーは、98年、オーストラリアの有名な魚類学者ゲリー・アレンを何度か海に案内した。その時の体験を、アレンはこう語る。「毎回潜るたび、ちょっとした探検気分でした。実はすごく特別な海なのではないかと、直感的に思ったのです」

 アレンは、環境保護団体コンサベーション・インターナショナル(CI)に、海洋調査を実施するよう働きかけた。ラジャ・アンパットの海はアクセスが困難なうえ、インドネシアの政情も不安定なため、組織的に調査することは難しかったが、CIはなんとかこの海の調査にこぎつけ、アレンも科学者の一員として参加した。今から6年前、2001年のことだ。

 アレンの直感はまったく正しかった。この海には970種もの魚類が生息することが判明したのである。ちなみにアレンは、1回のダイビングで283種をひとりで数えるという記録をうち立てた。その後の追跡調査によって、ラジャ・アンパットに生息する海洋生物は追加されていき、この海がまさにサンゴ礁の楽園であることが確認されたのだ。

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