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特集

南極の海が守る
ペンギンたちの楽園

DECEMBER 2006

文=ジェニファー・S・ホーランド 写真=マリア・ステンゼル

大陸の南端から船で南東に6日間。南サンドイッチ諸島は、厳しい自然に守られ、ペンギンたちの楽園となっている。

   自然が生み出した比類ない芸術品。それが南サンドイッチ諸島だ。全長390キロにわたって11の島々が連なるこの諸島に生息するのは、鳥類とアザラシだけ。南方にある伝説の大陸を探していた探検家ジェームズ・クック船長は、1775年にこの諸島を発見した。だが「航海に危険を及ぼしかねない濃霧、吹雪、極寒といった悪条件」に直面し、二度とこの島を訪れることはなかった。

 クック船長を辟易させたその自然条件は、この諸島を世界でもまれな土地の状態のまま残した。文明から隔絶した島々は、荒れ狂う南極海の天候にさらされ、周辺に漂う大量の氷塊は、1年を通して消えることはない。

 ここは誕生してわずか300万年の若い火山列島で、すべての島々が、地球上でも屈指の速さで移動している地殻プレートの上に位置している。ほかの土地とこれほどまでに違った環境なのは、そのためだ。

 この地を訪れた写真家のマリア・ステンゼルは「この場所は息づいている」と言う。「不気味で、超自然的で、力強く脈打っているようです」

 クック船長の探検後、この地を訪れる人はほとんどいなかったが、半世紀ほど後にロシア人の探検家ファビアン・フォン・ベリングスハウゼンが、北寄りの三つの島を発見した。19世紀から20世紀初頭にかけて、この海域では商業捕鯨やアザラシ猟が行われたが、長くは続かなかった。現在はイギリス領となっている(ただし、アルゼンチンも領有権を主張している)。

 南極半島には旅行者も訪れるが、南サンドイッチ諸島は観光とは無縁だ。氷塊に邪魔されず航行できるのは1年のうち4カ月だけで、船乗りもこの海域の運行は敬遠する。

 本誌には、より詳しい情報が掲載されています。ぜひ本誌もお読みください。


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