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取材ノート
国境の町ラレドのページェント

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写真家の取材ノート
ペニー・デ・ロス・サントス

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「取材現場から」は、筆者と写真家へのインタビューを編集したものです。
本誌の記事と一部が違うことがあります。

写真提供=Penny De Los Santos

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取材現場から 取材現場から PHOTO
国境の町ラレドのページェント

写真家の取材ノート
ペニー・デ・ロス・サントス
Best 最高の経験

 今回の取材は、新進写真家の能力育成を兼ねたプロジェクトとしてスタートした。私は編集者たちに求められた写真を手に、ナショナル ジオグラフィックに何度も足を運んだ。そのたびに、きみの写真はすばらしい、でもまだこれが足りない、あの点をさらに詳しく、などとアドバイスを受け、再びテキサス南部へと送り出される。こうしたプロセスは、私自身がテーマを理解し、取材を進めるうえで、大いに役立った。すばらしい体験ができたと思う。テキサス南部出身の私にとって、今回のテーマは個人的にも深く考えさせられるものだった。


Worst 最悪の体験

 ラレドの富裕層が作る私的な組織、マーサ・ワシントン協会は、毎年、壮麗なページェント(仮装劇)を主催して、若い娘たちに社交界デビューの場を提供している。このページェントは、米国初代大統領ジョージ・ワシントンの妻マーサ・ワシントンが夫の退任の夜に開いた、手のこんだパーティを再現したものだ。協会の会員たちは、よそ者を入れたがらない。最近、別の出版物の記事で中傷されて以来、昔のような“取材拒否”の姿勢に戻ってしまったのだ。そのため、取材の足がかりをつかむため、まずは型にはまったインタビューを行わざるを得なかった。

 取材が許可されてからも、私が決して彼女たちを食い物にするために来たのではないとわかってもらうのに骨が折れた。もっとも、取材当日の私の行動は、何の問題にもならなかった。なにしろ、彼女たちは私の居場所を正確につかんでいたのだから。きっと互いに電話で連絡を取り合っていたに違いない。彼女たちの信頼を得ること、彼女たちが多くの金を使って、こうした贅沢な伝統を守っているのを、からかうつもりなど毛頭ないことを納得してもらうのは、とても難しかった。私はただ、この百年以上昔に始まった特別な伝統が――確かに保守的であることは間違いないが――どうやってラレドの上流階級の間で何世代にもわたり受け継がれてきたのかを、読者に見てもらいたかったのだ。


Quirkiest 最も奇妙な思い出

 今回の取材の写真を編集者に見せるため、首都ワシントンに行ったときのことだ。前の晩、気分が落ち着かないので、数人の友人と外出した。途中、たまたま出会った女性が、どこの出身かと聞いてきた。冗談のつもりで「どこだと思います?」と聞き返すと、「そうねえ、多分、地中海地方かしら。イタリアあたりってとこね」と言った後、「待って!ヒスパニックでしょう」と付け加えた。そこで「じゃあ、国はどこでしょう?」と聞いてみると、彼女はいくつか国名を挙げたが、どれも正解ではなかった。最後に、自分はメキシコ系アメリカ人だと明かすと、彼女は驚いた顔をした。「まあ、そうなの!全然わからなかったわ。とてもゴミ運びの仕事をするようには見えないわね」

 ひどい話だと思うかもしれないが、私はそれほど傷つかなかった。むしろ、びっくりしたというのが正直なところだ。メキシコ系アメリカ人に対して彼女が抱いていたイメージが、目の前にいる私と全く結びつかなかったのだろう。そのとき、私は今回の仕事の重要性を痛感した。そして、彼女の見方を変えてみせようと心に誓ったのだった。









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