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取材ノート
初期人類の少女の化石発見

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筆者の取材ノート
クリストファー・P・スローン

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「取材現場から」は、筆者と写真家へのインタビューを編集したものです。
本誌の記事と一部が違うことがあります。

写真=Rebecca Hale


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取材現場から 取材現場から PHOTO
初期人類の少女の
化石発見


筆者の取材ノート
クリストファー・P・スローン
Best 最高の経験

 エチオピアのアファール地域で開かれた会議に参加したのは、すばらしい体験だった。この会議では、エロハの村の案内センター建設にナショナル ジオグラフィックが資金協力することを発表した。このセンターでは、「ルーシー」の呼び名で広く知られる、320万年前の私たちの祖先について学ぶことができる。エロハ村は、ルーシーが発見されたハダールのすぐ近くでもある。
 エロハを訪れた際には、村の長老たち、それにエチオピアの文化相と一緒に晩さん会に列席し、ヤギをごちそうになる名誉にあずかった。その席で、大臣と私は村の人々からアファールのナイフを贈られた。村全体がセンターの建設計画を歓迎していた。センターができれば、村の子供たちの役に立つだけでなく、ルーシー目当ての観光客の見どころにもなる。何十年にもわたってハダールの発掘現場でつらい作業にあたり、数多くの貴重な発見を世界にもたらす陰の立役者となってきた人びとに、ナショナル ジオグラフィックがこうした形で貢献できるのはすばらしいと思う。


Worst 最悪の体験

 ルーシーが発見された発掘現場でのことだ。次第に近づいてくる嵐雲を見たディキカ・ベビー調査チームの一人、ビル・キンベルが「大変だ、早くここから離れなきゃ」と言った。しかし、彼以外は全員、その場にとどまってもっと化石を探したいと思っていた。
 ビルはだんだん落ち着きがなくなっていった。この地域に長年通い続けている彼は、そのあとにどんな悲惨な状況が待っているか、知っていたのだ。
 小雨が降り始めて、ようやく私たちは彼の言うことを聞いて四輪駆動のランドローバーに戻った。キャンプまでの道のりのなかばあたりで、乾燥した平原は、流れの速い小さな川が縦横に走る、滑りやすい泥地に変わっていた。ランドローバーは滑りまくり、小川を横切ろうとしたところでついに動けなくなってしまった。なんとか車を流れから脱出させようと試みたが、どうにもならない。結局、車をその場に残し、キャンプに戻らざるを得なかった。帰り着いた頃には全身ずぶ濡れ、泥まみれで、ビルの言ったことは正しかったと恥じ入るしかなかった。


Quirkiest 最も奇妙な思い出

 アディスアベバに滞在中、1974年に退位を強いられたエチオピア皇帝、ハイレ・セラシエ氏の宮殿に招かれた。彼が収集した財宝を見せてくれるという。その品々は宮殿の地下室に、まるで博物館の展示のように並べられていた。一生を通じて国家の長であり続けたら、どれだけのものが集められるのかがよくわかった。映画スターのサイン、王族仲間から手に入れた銀の器や装飾品、そして海外の大物からの贈り物。それらの中でも特に高価なものは、美しく、派手に飾り立てられた皇帝の王冠、大きな黄金の笏(しゃく)、豪華な礼服、そして金色の王座だろう。さらに、車庫にはロールスロイスやリムジンなど豪華な車のコレクションがずらりと並び、手の込んだヨーロッパスタイルの四輪馬車まであった。
 宮殿の門からさほど離れていない場所では、通りの両側に病人や弱者が並び、子供たちは車にかけ寄って食べ物を買うための小銭をせがんでいた。威厳を示すために豪華さを誇示する必要性もわからないではないが、これほどの富と貧困が隣り合わせにあるのを目の当たりにして、なんとも言えない気持ちになった。









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