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スペースブーツ
ILCドーバー製プロトタイプ、2003年。ステンレス鋼、アルミニウム、スペクトラ繊維、ポリエステル

PHOTO

文=キャシー・ニューマン 写真=ミッチェル・ファインバーグ

 月面を歩くために作られたこのブーツは、1足なんと3万ドル(約350万円)。米航空宇宙局(NASA)御用達の宇宙服メーカー、ILCドーバーのデイブ・グラツィオージのチームが先端技術の粋を集めて設計したハイテク靴だけあって、高級ブランドのマノロも真っ青なお値段だ。

 「月はもちろん、もっと遠くの星々も視野に入れています。次の目標は火星です」と航空宇宙エンジニアのグラツィオージは語る。写真の「M2トレッカー」はスペースブーツの最新作。気圧に応じてふくらむ内側部分と、中間の構造部、保護カバーの3層で構成されている。

 M2トレッカーはマイナス212℃の低温から177℃の高温まで耐えられ、微小粒子による衝撃にも強い設計となっている。たとえちっぽけな塵やほこりでも、秒速20キロという猛スピードで衝突すれば命とりになるのが宇宙の怖さだ。もし月面車が故障して動かなくなっても、このブーツをはいていれば、岩だらけの月面を歩いて宇宙船に戻ることができるというわけだ。

 最新のスペースブーツは、1世代前のアポロ計画の飛行士たちがはいていたものより、ぐっとスリムで軽くなった。

 厳密に言えば、月面に初めて着陸したのは人類ではなく、靴だったということになる。アポロ11号の船長ニール・アームストロングがはいていたブーツは、他の9人の宇宙飛行士のブーツとともに、現在も月にある。採集した月の石を持ちかえるとき、重量を減らすために置いてきたのだ。

 月面着陸から30年あまりの歳月を経て、ブーツはかなり傷んでいるはずだ。酸素のない月面では、金属のバックルやボタンが錆びることはないが、シリコンの靴底や合成繊維は変質が進んでいるだろう。もし回収する機会が訪れたとしても、触れたとたんに崩れて粉々になっても不思議はない。










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