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取材ノート
古代ローマ以前のイタリア

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筆者の取材ノート
アーラ・ズウィングル

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写真家の取材ノート
O・ルイス・マザテンタ

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「取材現場から」は、筆者と写真家へのインタビューを編集したものです。
本誌の記事と一部が違うことがあります。

写真=O.Louis Mazzatenta(上)and Bronwyn Barens

取材現場から 取材現場から PHOTO
古代ローマ以前のイタリア

筆者の取材ノート
アーラ・ズウィングル
Best 最高の経験

 田舎町のレストランで食べた古代イタリアの料理が最高だった。店の女主人が家族と一緒に、紀元前6世紀からウンブリア地方に伝わる料理を再現してくれた。最初の料理はヒツジの内臓(心臓、肺、腸、レバー)を刻んで煮込んだもの。その次にはニンニクで味付けした豚肉の塊に、熱したレンガの上で焼いたパンが出た。すばらしい体験だった。お腹がすいていたせいもあったが、古代イタリア人が味わっていた幸福をそっくり追体験することができた。文献などを読むだけでは決して分らない経験だった。


Worst 最悪の体験

 中部マルケ州の小さな町マテリカでつらい体験をした。町のある土地で駐車場を建設中に、ブルドーザーが遺跡らしきものを掘り当てた。州の法律では、建設作業中に遺跡が見つかったら作業を中断して専門家に調査をさせることが義務づけられている。そこで建設業者が考古学者に調べてもらうと、この遺跡はピケヌム人のもので、紀元前600年ごろにつくられた、陶器を焼くための原始的な窯であることが判明した。
 この遺跡は、今はもう駐車場になり、ドライバーたちが地下に眠る遺跡のことなど知ることもなく車を出入りさせている。遺跡をすべて大切に保護すべきだとは言わない。私たちは紀元前600年に生きているわけではないからだ。現代人は車を必要としているから駐車場が必要なのも分る。それでも、貴重な遺跡が駐車場に成り果てるということに、私にはどうしても納得がいかないのだ。


Quirkiest 最も奇妙な思い出

 災いをもたらす他人の視線、邪眼を振り払うという老女のもとを訪れた。邪眼というものを私は信じないが、多くの人が信じている。取材現場では他者の視点で世界を見ることも必要だ。老女は、自分の「邪眼」払いのまじないで苦しむ人々を助けてやれると本気で信じていた。むずかしいのは邪眼を信じない私が、どうやってこの老女に敬う気持ちを伝えるかだった。へたをすれば、老女を笑い者にすることになりかねない。ともかく私は老女に頼んでそのまじないを見せてもらった。人の信頼を得ながら取材することはバランスの取り方がむずかしい。うまく振る舞えたと思うのだが。









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