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取材ノート
古代中国の黄金期を築いた漢王朝

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筆者の取材ノートから
マイク・エドワーズ

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写真家の取材ノートから
O・ルイス・マザテンタ

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写真家の取材ノートから
ロバート・クラーク

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「取材現場から」は、筆者と写真家へのインタビューを編集したものです。
本誌の記事と一部が違うことがあります。

写真=Meaghan Mulholland (上), Bronwyn Barnes (中), and Robert Clark

取材現場から 取材現場から PHOTO
古代中国の黄金期を築いた漢王朝

筆者の取材ノート
マイク・エドワーズ
Best 最高の経験

 最近、中国政府は各地にすばらしい博物館をつくっている。展示内容は世界的に見ても一流のレベルで、私自身、今回の仕事でずいぶん利用させてもらった。
 中でも必見は、西安の6万5000平方メートルもある広大な陝西省博物館だ。6000年前の陶器や精巧な磁器、紀元前2世紀に中国統一を果たした秦の始皇帝の墳墓から掘り出された等身大の兵馬俑など、逸品ぞろいだった。
 徐州の新しい博物館では、漢の皇子たちが埋葬された時に着せられた玉衣を見た。薄い板状のヒスイを金糸で縫い合わせた、みごとなものだ。鄭州の博物館の自慢は、最初の地震計とも呼ぶべき「地動儀」。青銅の壺のような形で、わずかな揺れでも感知すると、竜の口から玉がこぼれ出て、カエルの口に転がる仕組みになっている。
 しかし、私がここで一番に気に入ったのは、粘土に彩色をほどこした犬たちの像だった。来世まで死者に同行するためにつくられたものだが、どう猛な番犬のような顔もあれば、ペットのように愛嬌のいい顔もある。中には、えさを欲しがっているような顔もあって、おかしかった。


Worst 最悪の体験

 地下に作られた墳墓を見学して車で鄭州に戻る途中、何軒も小さな農家の前を通った。農民の話を聞きたいので、ガイドを務める地元の役人に頼んだが、相手は何も答えず、車を止めようとしない。さらに頼むと、「予定にありませんから」との返事。
 「河南省では、ジャーナリストが農民に話しかけるのを禁止しているのか?」と聞いても、「予定にありませんから」の一点張り。農家を訪問したいと事前に申請していない以上、急に訪問して話を聞くことはできないというのだ。もちろん、事前に申請すれば、役所が農家を選んで、話の内容まで指示しておくのだろう。
 ホテルに帰った後も、腹の虫がおさまらない。そこで英語の話せる中国人の学生をつかまえて、タクシーで16キロほど走った。町外れの水田で、私は農夫を見つけて話をすることができた。特に驚くような話を聞けたわけではない。相手は役人に怒られるようなことは一言も口にしなかったから。だが私にとっては、ちょっとした勝利だった。なにしろ、用心深い役人たちの裏をかくことができたのだ。


Quirkiest 最も奇妙な思い出

 中国では、つい60~70年前まで、輿(こし)を見かけることがあった。2本の長い柄に挟まれた屋形に人を乗せ、二人あるいは四人で担ぎ上げて運ぶ輿には、人力車と違う優雅な趣がある。
 「老人は今でも輿が好きでしてね」と話すのは、泉州で輿を作っているウー・ツァイフン。だが彼が手掛ける輿が運ぶのは、この世の人間ではない。
 長さ約1メートル20センチ、細長く裂いた竹と明るい色の紙で作られた輿は、来世へ安らかに旅するための乗り物だ。家族が亡くなると、人々は副葬品を求めて、ウー氏の店を訪れる。店内には、竹と紙でできた自動車や冷蔵庫、テレビまで並んでいる。これらの品々は火葬場で死者とともに焼かれるのだ。
 1970年代の悪夢のような文化革命の時代、ウー氏は一時、この仕事を続けられなくなった。当時はぜいたくに暮らしているような気配を少しでも見せると、強制労働に送られたからだ。しかし、その伝統的な仕事が、(やや不謹慎な言い方だが)あの世からよみがえってきたのである。









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