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取材ノート
武士の時代

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筆者の取材ノートから
トム・オニール

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写真家の取材ノートから
マイケル・ヤマシタ

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写真家の取材ノートから
アイラ・ブロック

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「取材現場から」は、筆者と写真家へのインタビューを編集したものです。
本誌の記事と一部が違うことがあります。

写真=Michael Yamashita (上), Amanda MacEvitt (中), and Ira Block

取材現場から 取材現場から PHOTO
武士の時代

筆者の取材ノート
トム・オニール
Best 最高の経験

 「墓場でどんちゃん騒ぎ? いいね」。ある日の午後遅く、写真家のマイケル・ヤマシタから電話で、東京の青山墓地に花見の取材に行くと言われて、私はそう答えた。
 夕方、私は通訳と一緒に青山墓地に到着した。そこには陰気な静けさも、人をおびえさせるような暗がりもなく、こうこうと照明が灯り、酔っぱらいの笑い声が飛び交い、ごちそうのおいしそうな香りが漂っていた。墓地のあちこちに人々が陣取り、勤務中はおとなしい日本のサラリーマンが、ネクタイをゆるめ、声をあげ、春と散りゆく桜の美しさを祝っていた。この花見は中世以来の習慣だという。
 私たちはやきとりを買い、缶ビールを開け、短くも不思議な経験に乾杯して、お祭り騒ぎに加わった。


Worst 最悪の体験

 ある日曜日の午後、タクシーで東京刀剣博物館を訪れたが、到着したとたんに閉館時間になった。落胆は大きかった。これでは今回の特集の主要テーマである日本刀の神秘と力を取材できない。
 私は博物館のロビーで壁を叩き、通訳に向かって嘆いた。
 だが幸いにも、この様子をかたわらのベンチに座っていた男性が聞いていた。彼は自己紹介し、日本の刀剣研究の第一人者と、日本を代表する刀剣製造会社を知っているというではないか。私は彼に助けを求め、数日中に二つの充実したインタビューを実現した。最悪の事態は、ときに最良の体験に到る一番の近道となる。


Quirkiest 最も奇妙な思い出

 日本で最も保存状態のよい武家屋敷が残る秋田県の角館へ行く途中、ずっと本を読んでサムライの有名な戦いを復習し、刀をふり上げ、槍を持って突進する戦士や、重い甲冑をまとった大将が馬に乗ったまま矢を射る姿をイメージして、当時の雰囲気にひたった。
 角館駅に着くと、テレビの大型スクリーンの前に人だかりができていた。画面には米軍によるバグダッド陥落の場面が映し出されており、迷彩服を着た兵士と戦車が並んで走り、ヘリコプターが市街地にロケット弾を打ち込み、爆弾の煙が辺りに立ちこめていた。
 近代戦の悲惨な映像を目のあたりにして、私は意気消沈した。サムライの姿などすっかり頭から消えて、弾丸と爆撃で破壊された建物とほこりまみれの兵士たちのことしか考えられなくなった。歴史のロマンあふれるサムライの戦いの記事など書けないと思ったよ。









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