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取材ノート
エチオピアのゲラダヒヒ

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筆者の取材ノートから
バージニア・モレル

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写真家の取材ノートから
マイケル・ニコルズ

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「取材現場から」は、筆者と写真家へのインタビューを編集したものです。
本誌の記事と一部が違うことがあります。

写真=Brian Strauss (上) and courtesy Michael Nichols

取材現場から 取材現場から PHOTO
エチオピアのゲラダヒヒ

筆者の取材ノート
バージニア・モレル
Best 最高の経験

 取材の第1日目、自分がこれからどんな体験をするのか見当もつかなかった。数カ月前から現地入りしていたオーストラリア人の野生生物学者チャデン・ハンターは、数日もすればゲラダヒヒを間近に観察できるだろうと言う。
 美しい緑に覆われた高地を歩いていると、ハンターが、数頭の雌とその子供たち、そして1頭の雄が加わったゲラダヒヒの家族をみつけた。私たちはその家族の近くに座った。
 まもなく、1頭の若い独身の雄が、私たちから50センチぐらいの所に駆け寄ってきて、家族の中の雄を挑発した。どちらの雄も、犬歯をむきだした。夕暮れの金色の光の中で、髪を逆立てながら威嚇(いかく)し合っている。私はカメラを持っていなかったが、目の前で繰りひろげられたドラマは今もはっきり脳裏に焼き付いている。


Worst 最悪の体験

 アディスアベバに近いデブレ・リバノスという小さな町に立ち寄った。その昔、イエス・キリストの母マリアとその夫ヨセフがエジプトに向かう途中、その森で休息を取ったとされる神聖な場所だ。
 町にはいくつかの修道院があって、修道士はほら穴で暮らし、何頭かのゲラダヒヒも同じ場所をすみかにしている。私たちが車で町の中心部を走っていると、革ひもを付けた雌のゲラダヒヒを連れた人々に出合った。ペットとして不法に売ろうとしているようだった。
 自然の中でゲラダヒヒと多くの時間を過ごし、その社会性や知性が分るようになっていただけに、仲間から引き離されて捕らわれの身となった若い雌を見るのがとてもつらかった。雌は悪霊に取りつかれたような目をしていた。周りに人は大勢いても、このゲラダヒヒはひとりぼっちだという事実に心が痛んだ。


Quirkiest 最も奇妙な思い出

 ある日、丘の中腹で、ある家族の中の雄を観察していると、チャデン・ハンターが後ろを見ろという。ふりむくと2頭の独身の雄が私たちの背後にいて、同じ雄を見つめていた。ゲラダヒヒの社会では、直接、目を合わせることは相手に対する威嚇(いかく)を意味する。その2頭は、私たちが雄を観察していることを利用して、視線を2組ではなく4組にして、その雄を挑発していたのだ。









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