キャリコ柄のロブスター、米メイン州

2014.08.04
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メイン州で発見された5歳のキャリコ柄ロブスター。

Photograph by Ellen Goethel / Explore the Ocean World
 先週、体重0.6キロの珍しい“キャリコ柄(まだら模様)”のロブスターが罠にかかっているのをジョサイア・ベーリンガーさんが発見し、ニューハンプシャー州ハンプトンにある海洋探検水族館(Explore the Ocean World Oceanarium)に提供した。 鮮やかなオレンジと紺色の模様が触覚まで続くカラフルなロブスターは、すでに水族館の人気者となっている。

 本来、ロブスターは茶色がかった緑色をしている。だが、青色や体の左右で2色に分かれたものが見つかることもある。また、アルビノの個体は1億匹に1匹の確率で見つかっている。

 海洋水族館の責任者である海洋生物学者エレン・ゲーテル氏によると、一部の推測ではキャリコ柄のロブスターが見つかる確率は3000万~5000万匹に1匹程度だという。

 だが、メイン大学のロブスター研究所を率いるロバート・ベイヤー(Robert C. Bayer)氏は、キャリコ柄ロブスターが従来考えられていたより多い可能性を指摘する。

「キャリコ柄ロブスターは他の色彩変異よりも目にすることが多い」とベイヤー氏。

◆なぜまだら模様になったのか?

 なぜキャリコ柄ロブスターがまだら模様になるのかは解明されていない。ベイヤー氏によると、奇異な現象は研究対象となりにくく、「珍しいものとして片付けられてしまうからではないか」という。

 過去のインタビューでのベイヤー氏の話によると、青色のロブスターなどの他の色彩変異の研究は進んでいて、遺伝的変化、特にあるタンパク質の過剰産生が原因であることがわかっている。

 同氏はキャリコ柄ロブスターの解剖も行ったことがあり、遺伝的要因ではない何かが関わっていると見ている。「原因は遺伝ではないと思う。むしろ環境的要因の関与があるのではないか」。

 ベイヤー氏が最近解剖したキャリコ柄ロブスターの殻の下には奇妙な白いペースト状のものが見られ、顕微鏡で調べると細菌性のものであるようだった。

「あの白い物体が何なのかはわからないが、殻のキャリコ柄の配置と一致していた」とベイヤー氏。

◆再び海へ

 カラフルな模様のメカニズムが何であれ、近年ロブスターに急増している病気(殻に病変が現れ、まだら模様になる)とは混同すべきでないとゲーテル氏は言う。

 また、この件についてはあまり研究がなされていないものの、キャリコ柄ロブスターが他と比べて短命であるとは考えられていないという。

 今回発見された美しいキャリコ柄ロブスターは労働者の日(9月の第1月曜日)まで海洋水族館で保護された後、ゲーテル氏らの手で海に戻される予定だ。

Photograph by Ellen Goethel / Explore the Ocean World

文=Stefan Sirucek

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