砂漠が初期恐竜の拡散を阻止

2014.05.22
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アルゼンチン北西部のイスチグアラスト州立公園にあるイスチグアラスト地層には、最初期の恐竜のものであることが確認された化石が含まれる。

PHOTOGRAPH BY DENNIS KENT
 地球温暖化によって形成された広大な砂漠が、初期恐竜の南アメリカからの移動を数百万年にわたって妨げていた可能性があることが、古代の岩の分析により明らかになった。 三畳紀の当時、世界の大陸は1つに集まり、パンゲアと呼ばれる超大陸を形成していた。最初の恐竜たちはここで生まれた。しかし、拡散を始めた恐竜たちがこの巨大な大陸に均等に散らばることはなかったというのが、コロンビア大学の地球物理学者デニス・ケント(Dennis Kent)氏の見方だ。

 ケント氏らのまとめた報告書によると、現在の南アメリカに位置する地層の岩に恐竜の化石が現れ始めるのは2億3100万年前である。一方、北アメリカの岩に現れ始めるのは2億1800万~2億1200万年前。両者の間には非常に長い隔たりがある。

「北アメリカへの進出を阻む山や海といった障害物が特になかったにもかかわらず、恐竜は長い間、南アメリカから出ることができなかったようだ」とケント氏は話す。

「パンゲアにはサハラ砂漠のような広大な極乾燥地が広がり、それが恐竜の北上を阻止していた可能性が高い」。

 三畳紀に温室効果ガスである二酸化炭素の量が増えたことで、極地の氷が溶け、地球温暖化が引き起こされた、と報告書は述べている。ジュラ紀に入るころには気候は寒冷化し、温暖化により形成された砂漠は最終的に縮小。恐竜は世界中に広がることとなった。

 今回の研究結果は、「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌に5月19日付で発表された。

PHOTOGRAPH BY DENNIS KENT

文=Dan Vergano

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