白亜紀の琥珀に、受精中の花を発見

2014.01.07
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
琥珀は、顕花植物の壊れやすい部分を何億年も保存してきた。

Photograph courtesy George Poinar, Jr., Oregon State University
 2001年にミャンマー(旧ビルマ)で見つかった琥珀に、生殖の真最中という状態の顕花植物が閉じ込められていたとする研究が発表された。 この白亜紀の顕花植物(学名:Micropetasos burmensis)は、幅わずか1ミリほどのとても小さな花をたくさん咲かせる。

 その昔、顕花植物の上に樹液が垂れ落ち、種子作りの最中の花がひとつ、樹液に閉じ込められた。花の柱頭と呼ばれる部分に花粉管が伸びていた。花粉の発芽だ。

 オレゴン州立大学の生物学者で、今回の論文の著者の1人であるジョージ・ポイナー・ジュニア(George Poinar Jr.)氏は、その過程が現代の顕花植物の受精にとてもよく似ていると話す。

 花粉管はこれまでの研究でも見つかっていたが、柱頭の中へ伸びている花粉管はなかったとポイナー氏は言う。

 そのようなデリケートな構造が完全な状態であったことは、琥珀が壊れやすい部分を保存できることの証明でもあるとポイナー氏は続ける。「何億年も前の花だが、まるで先週咲いたかのようだ」。

◆新種の植物か

 既に絶滅しているものの、新たな種の発見でもあるとポイナー氏は主張する。見つかった花は、これまでに研究者らが見てきたどの花とも大きく異なっており、この植物の仲間は現存しないようだ。

 琥珀には多数の花が閉じ込められており、これもまたとても楽しみだとポイナー氏は話す。

「1本の小枝に花が18個ついている」とポイナー氏。「白亜紀(の顕花植物)でこれだけの数の花は見つかっていない」と説明する。

 ポイナー氏らの論文によると、顕花植物が誕生した白亜紀のこれまでの化石には、同じ種に属すかもしれない花はごく少数しか入っていなかった。普通は1つの化石に1空~2個だという。

 今回、同じ植物の多数の花が一緒に保存されていたことで、ポイナー氏らはこれから、これらの花をいろんな角度から調査することができる。花の成長段階がさまざまであることから、花の成長過程も分析できる。

「これは初めて見つかったものであり、われわれが知る現在のどんなものにも収まりきらない」とポイナー氏は語っている。

 今回の研究は、「Journal of the Botanical Research Institute of Texas」誌の2013年12月号で報告された。

Photograph courtesy George Poinar, Jr., Oregon State University

文=Jane J. Lee

  • このエントリーをはてなブックマークに追加