男性生殖器に関する5つの研究

2013.09.19
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フロリダ州マイアミで飼育されているエミュー。

Photograph by Raul Touzon, National Geographic
 睾丸が小さい父親ほど子育てに熱心という研究成果が9月9日、「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌に発表された。本人の子どもの写真を見せると、育児を司る脳部位がより活発に活動するという。 意外な結果かもしれないが、人類の半分を占める性の神秘に迫ろうとする研究は枚挙の暇もない。カモのオスから人間の男性まで、研究対象も多岐にわたる。今回のジョージア州アトランタ在住の男性70人を対象にした調査も、その伝統に連なる一例にすぎない。以下、男性器に関する最新の研究成果を5つ紹介する。

◆1: 4月に発表された国際科学者チームの研究によると、女性にとってはサイズが問題だという。コンピューターで作成した等身大の男性の輪郭53人分を画面に表示、平均26歳のオーストラリア人女性105人に見せた。男性としての魅力を評価してもらったところ、背の高さはもちろんの事、男性器の輪郭も同様に高く評価された。

◆2: 一方、鳥の場合は大きさはほとんど重視されないらしい。「Current Biology」誌で6月に発表された鳥類進化の研究によると、「進化の過程で鳥のペニスは退化し、完全に失われてしまったケースもある。進化生物学における大きな謎の1つだ」と、研究著者の生物学者は解説している。

 なんと鳥類の97%が、遺伝子「Bmp4」を保有しているという。ニワトリなど多くの鳥類で、ペニスの細胞死を促進する働きがある。実際の所、Bmp4を持たないカモやエミューのペニスは非常に大きい。

◆3: 2011年の「Nature」誌には、チンパンジーのペニスにあるトゲに関する研究が発表されている。同じトゲは昔の人類にもあったが、関連する遺伝子が進化の過程で失われたらしい。洞毛(ネコのヒゲのような感覚器官)も、遺伝子消失で生えなくなったようだ。

◆4: 冒頭の睾丸と育児に関する研究に不安を覚えた人も、2012年の「Journal of Urology」誌で発表された調査結果を読めば一安心かもしれない。テキサス州ヒューストンの男性116人を対象とし、睾丸の大きさが標準以下でも、男性の性ホルモン「テストステロン」の濃度やペニスの大きさに影響はないと確認された。ただし、ホルモン濃度と臀部の形状には関連性があるという。

◆5: 40万ドル(約4000万円)もの助成金を受けたカモのペニスの研究が、ツイッターで話題になったことがある。景気が冷え込む中で、支給を受けたとされるイェール大学の鳥類学者へのバッシングはヒートアップ。この問題を受け、アメリカの政策評価サイト「Politifact」は3月、その学者が実際に助成金を受けているか調査を開始した。

 当事者への取材も含む徹底調査の末に、Politifactは「ほぼ間違いない」と判断。この研究の責任者であるマサチューセッツ大学アマースト校のパトリシア・ブレナン(Patricia Brennan)氏は、「Slate」誌に批判への回答を掲載。「同業者の論評の対象となる研究であり、進化生物学や男性の生殖機能に関する研究に資するものだ」と同僚を庇っている。

Photograph by Raul Touzon, National Geographic

文=Dan Vergano

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