エジプト神殿の財宝から、クレオパトラの胸像が発見された
2008.05.30
ナショナル ジオグラフィック協会付き探検家でもあるハワス氏は「調査チームは、胸像と仮面のほかにも、クレオパトラの顔が刻印された硬貨22枚とギリシャの女神アフロディテの銅像を発見した。また発掘現場の地下にある穴やトンネルから、ローマの支配から逃れようとしたキリスト教徒と思われる人骨も発見した」と語る。
ただ、今回の発見をもってしてもタップ・オシリス・マグナに2人の墓があるとは断定できない。アフロディテの銅像が発見されたことにより、エジプト土着の文明とは異なるプトレマイオス朝の影響があったと考えられるが、墓の所在については異論を唱える専門家もいる。「クレオパトラの墓がこの地にあることを望む。もし見つかればツタンカーメン王の墓よりも重大な発見となるだろう」とハワス氏は言う。
ハワス氏は過去2年間タップ・オシリス・マグナの発掘を続けており、約95%の発掘は完了している。発掘作業は現在中断されているが、11月には再開し、調査チームはレーダーを使って埋蔵物を調査する予定である。
Photograph by Kenneth Garrett/NGS