ウズラ、卵の模様ごとに産卵場所を変更

2013.01.21
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実験用の砂地に産み落とされたウズラの卵(各種パターンをモザイク状に合成)。

Photo composite by George Lovell, University of Abertay Dundee
 ニホンウズラ(学名:Coturnix japonica)のメスは、地面に卵を産む。ネズミやヘビ、シカなどの格好のエサになりそうだが、殻の模様に合わせて産卵場所を選び、巧妙にカモフラージュしているという。 卵殻の地の色は淡黄色かベージュだが、斑点模様は個体によって異なる。母ウズラは自分の卵の模様を熟知し、天敵の目に留まりにくい場所に産み落とす。

 研究チームのリーダーでスコットランド、セント・アンドルーズ大学のP・ジョージ・ラベル(P. George Lovell)氏によると、カモフラージュの方法には「背景に適合」と「分断色」の2パターンあるという。

「背景に適合」は、体と同じ模様の背景に溶け込むカモフラージュ。例えば、ヨーロッパに生息する蛾「オオシモフリエダシャク」は、模様が似た樹皮にとまり、巧みに姿を隠している。

「分断色」はシマウマを想像するとわかりやすい。コントラストの強い模様で体の輪郭を分断、背景に馴染ませ1つの個体として認識しづらくする方法だ。

 色の異なる産卵用の砂地を4パターン用意して実験した結果、ウズラは2つのテクニックを使い分けていると判明した。斑点の多い卵は、模様と似た場所に産み落とされる傾向があり、分断色を応用しているようだ。

 一方、斑点が少ない場合は、殻の地の色と一致する場所が選ばれていた。輪郭部分に斑点が存在しないと、分断色のカモフラージュは難しいからだろう。

 ラベル氏は次のようにコメントしている。「産卵場所を選んでいるからと言って、ウズラが特別賢いわけではない。繁殖を成功させるため、どの種もさまざまな判断を下している。今回の実験で明らかになったのは、ウズラが産卵場所を選択する精度の高さだ」。

 研究の詳細は、「Current Biology」誌オンライン版に1月17日付けで公開されている。

Photo composite by George Lovell, University of Abertay Dundee

文=Katia Andreassi

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