青や緑の蜂蜜が出現、フランス

2012.10.12
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フランス北東部、アルザス地方リボービル村で見つかった“カラフル”な養蜂箱。青や緑の蜂蜜が巣を埋めている。

Photograph by Vincent Kessler, Reuters
 フランス北東部、アルザス地方リボービル(Ribeauville)の養蜂家は、自分の巣箱で発生した厄介な問題に頭を悩ませている。普段は淡い黄金色の蜂蜜が突然、青や緑のゾッとしない色に変わってしまったのだ。 フランスの蜂蜜には、「植物の花蜜に由来し、色は無色に近いものから暗褐色」という品質基準が課せられている。当然ながら、この不思議な色をした蜂蜜は販売できない。

「新鮮な蜂蜜の風味や色は、蜜源の花の種類で決まる。オレンジの花蜜は明るい色で柑橘類の香りがする蜂蜜となり、ソバの花蜜は濃い色で土の香りが強くなる」と、メリーランド大学カレッジパーク校でミツバチを研究するデニス・ファンエンゲルスドープ(Dennis vanEngelsdorp)氏は話す。

 年間約1000トンの蜂蜜を生産するリボービル村では、ミツバチが減少し蜂蜜生産量が低下する冬を迎える。気苦労が絶えない養蜂農家にとって、まさに泣き面にハチだ。

 早速、成分を調べたところ、マース社のチョコレート「エム&エムズ」をコーティングするカラフルな砂糖衣の廃棄物と判明した。ミツバチが花の蜜の代わりに、約4キロ先の廃棄物処理工場から巣箱に持ち帰っていたらしい。工場側は問題発覚直後、屋外のコンテナや蓋のないコンテナをすべて撤去した。今後、甘い廃棄物は密閉式の貯蔵室に保管されることになった。

 不思議な色の蜂蜜が人の度肝を抜いたのは、今回が初めてではない。

 2010年の「New York Times」紙の報道によると、ブルックリン区のレッドフックで、咳止めシロップのような赤い蜂蜜が出現。ミツバチが養蜂場内で蜜を集めずに、近隣のマラスキーノチェリー製造工場を訪問していたことがわかった。

「ミツバチは、蜜源がある場所ならどこへでも探しに行く」と、ケニアの昆虫学者でナショナル ジオグラフィックのエマージング探検家ディノ・マーティンス(Dino Martins)氏は語る。「私たちだって甘い話にはすぐに飛びつくじゃないか。それと同じさ」。

Photograph by Vincent Kessler, Reuters

文=Christine Dell'Amore

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