木の幹に住み着いたヨーロッパニレノキクイムシの成虫と幼虫。ニレ立枯病という病原菌を媒介する害虫で、感染した樹木には通水阻害が生じ、水分や栄養が枝まで行き届かず枯死する。米国森林局の報告によると、暑さによるストレスから病気になりがちな動物と同じように、樹木も病害虫の侵入を許すようになり、ニレ立枯病などに対する防御力が弱まるという。アメリカの森林関係者は、さまざまな種類のキクイムシやマツクイムシの被害に悩まされ、何十億本もの樹木を失っている。しかし今年の大量枯死は、急速な気候変動と長引く干ばつが関係している。

Photograph by Stephen Dalton, Minden Pictures/Corbis
 木の幹に住み着いたヨーロッパニレノキクイムシの成虫と幼虫。ニレ立枯病という病原菌を媒介する害虫で、感染した樹木には通水阻害が生じ、水分や栄養が枝まで行き届かず枯死する。 米国森林局の報告によると、暑さによるストレスから病気になりがちな動物と同じように、樹木も病害虫の侵入を許すようになり、ニレ立枯病などに対する防御力が弱まるという。

 アメリカの森林関係者は、さまざまな種類のキクイムシやマツクイムシの被害に悩まされ、何十億本もの樹木を失っている。しかし今年の大量枯死は、急速な気候変動と長引く干ばつが関係している。

 ジョージア州では、米粒大のブラック・ターペンチン・ビートルやサザン・パイン・ビートルが運ぶマツクイムシ被害が拡大した。インディアナ州では、トネリコがアオナガタマムシの大被害を受けている。深刻な干ばつに襲われ植物が枯れ果てた西部は、あたり一面が茶色に変色している。

 じわじわと進む地球温暖化の影響はもちろんの事、暖冬傾向が著しい近年は害虫の生息域が拡大、記録的な大量枯死を招いている。また、山火事を恐れる森林管理の方法にも問題がある。多くは同齢の人工林で、老朽化が進んだ樹木はより害虫の被害を受けやすくなっているのだ。

Photograph by Stephen Dalton, Minden Pictures/Corbis