イギリスの少年、高価な龍涎香を発見

2012.08.31
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香水の原材料として高値で取引される龍涎香(資料写真)。イギリスの少年チャーリー・ネイスミス君は、この4倍も重い塊を発見した。果たしていくらの値が付くのだろうか。

Photograph by David Liittschwager, National Geographic
 昔から香料として珍重されてきた龍涎香(りゅうぜんこう)。マッコウクジラの腸内で生成される結石で、海岸に漂着した塊が偶然見つかる場合がある。イギリスの少年チャーリー・ネイスミス(Charlie Naysmith)君も発見の幸運に恵まれた1人だ。 数日前、南西部ドーセット州の海岸を父親と散歩していたネイスミス君(8歳)は、風変わりな石にふと目が留まった。早速自宅に持ち帰りインターネットで調べてみると、貴重な龍涎香とわかったという。重さは600グラムで、4万ポンド(約500万円)ほどの値が付くと見られている。

 龍涎香は香水の原材料として広く用いられており、高級ブランドが香りを持続させる保留剤として利用する場合が多い。

 龍涎香の芳香には、土や麝香(じゃこう)に似た香りや甘い匂いなど、さまざまな種類がある。高級香水に利用できる品質だと、30グラムで数十万円の値が付くこともある。

 アメリカでは、絶滅危惧種であるマッコウクジラの龍涎香を香水の原材料として使用することは禁止されているが、フランスなどでは現在も活発に取引されている。

 龍涎香の生成プロセスについては、今も完全には解明されていない。イカのクチバシなど未消化のエサを、粘性の分泌物で包み込み体外へ排出する生態はよく知られており、この排出物が海を漂う間に固化したと考えられている。

 かつては口から出ると思われていたが、現在では肛門という説が有力である。

 龍涎香に関する記事は、米ナショナル ジオグラフィック誌10月号にも掲載される予定。

Photograph by David Liittschwager, National Geographic

文=Johnna Rizzo

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