多毛類、ニュージー深海の生物

2012.06.14
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ニュージーランド北部の沖合、水深約1200メートルの泥質の海底で見つかった多毛類。虹色にきらめく体表面の鮮やかさとは対照的に、口元は獰猛な捕食者そのもので、あたかもホラー映画に登場する異生物を思わせる。

Photograph courtesy NIWA
 ニュージーランド北部の沖合、水深約1200メートルの泥質の海底で見つかった多毛類。虹色にきらめく体表面の鮮やかさとは対照的に、口元は獰猛な捕食者そのもので、あたかもホラー映画に登場する異生物を思わせる。 発見したのはニュージーランド国立水圏大気圏研究所(National Institute of Water and Atmospheric Research)のチーム。海底火山が多いケルマディック海嶺の4つの深海領域、合計約1万平方キロを3週間にわたって調査し、さまざまな生物の姿を記録した。海底には山脈や大陸斜面、峡谷が広がっているほか、熱水噴出孔が多数存在し、火山由来の熱水やガスが放出されている。

 チームを率いた生物学者マルコム・クラーク(Malcolm Clark)氏によると、今回の調査ではエボシガイやイガイの仲間など既存種に加えて、新種の可能性がある個体もいくつか発見されたという。「この4つの深海領域には多種多様な生物群集が生息すると予想していたが、それを確認することができた」とクラーク氏は語る。

 研究が進む深海の生態系についてクラーク氏は、「人の目に触れる機会が少ない分、関心が払われることもあまりない。底引き網漁や鉱物採掘などの人間活動による深刻なダメージを防止するためにも、どのような生物が生息し、それらが環境の変化から受ける影響を知る必要がある」と話している。

Photograph courtesy NIWA
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