発光のメカニズム、プランクトンの光

2012.03.21
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カリフォルニア州ルーカディアの海岸で、2011年9月に発生した赤潮。生物発光性の植物プランクトンが夕暮れ時に明るく輝く。赤潮はプランクトンの異常増殖が原因で世界各地で発生するが、昼間はさび色に見える場合が多い。この写真のように、一部の赤潮に含まれる植物プランクトンは、刺激を受けるといっせいに発光するという。

Photograph by Mike Blake, Reuters
 カリフォルニア州ルーカディアの海岸で、2011年9月に発生した赤潮。生物発光性の植物プランクトンが夕暮れ時に明るく輝く。赤潮はプランクトンの異常増殖が原因で世界各地で発生するが、昼間はさび色に見える場合が多い。 この写真のように、一部の赤潮に含まれる植物プランクトンは、刺激を受けるといっせいに発光するという。

 最近の研究により、植物プランクトン「渦鞭毛藻(うずべんもうそう)」の生体膜には、プラスの電気を持つ粒子「陽子」だけを透過させるチャンネルが存在すると明らかになった。

「鞭毛藻のチャンネルには、発光の引き金となる機能がある」と、論文の共著者でシカゴにあるラッシュ大学の電気生理学者トーマス・デコージー(Thomas DeCoursey)氏は説明する。「電荷を帯びた粒子を選択的に通過させるチャンネルはいろいろある。人間やマウス、カタツムリなどと違って、鞭毛藻のチャンネルは大変ユニークだ」。

 研究チームは、「海面に浮遊する渦鞭毛藻に周囲の水の動きが電気刺激を与えると、陽子が充満した部分に伝わる」と推測している。その刺激で「電位依存性プロトンチャンネル」が開き、一連の化学反応を引き起こす。最終的に、ネオンブルーの発光作用をもたらすタンパク質「ルシフェラーゼ」が活性化するという。

 研究の詳細は2011年10月に「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌で発表されている。

Photograph by Mike Blake, Reuters
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