古代のポップコーン、ペルーで出土

2012.01.20
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ペルーで出土した、古代の軸付きトウモロコシ。写真左上の軸にはポップコーン状の実がついている。

Diagram courtesy Tom Dillehay
 一説には1月19日とも言われる全米ポップコーンの日に合わせるように、現在のペルー付近に住む古代人がこれまでの説より2000年も前からこのスナックを食べていたことが、新たな研究でわかった。 現在のペルー沿岸部に住んでいた古代人が、最も昔では6700年前からトウモロコシを調理していたことが、このほど発掘されたペルー北部の海岸地帯にあるパレドネス(Paredones)、ワカ・プリエタ(Huaca Prieta)の両遺跡の発掘物の分析から判明した。ここからはトウモロコシの軸、皮、穂、茎が出土している。

 これまでも約5000年前にトウモロコシが食べられていた証拠は見つかっていたが、これらはほとんどが微化石と呼ばれる形態であり、顕微鏡レベルの大きさのため多くの情報を読み取ることはできなかった。

 これに対し、今回発見された古代のトウモロコシについては、放射性炭素による年代測定をはじめとするさまざまな分析により、多くのことが判明している。その1つとして、ポップコーン状になっていることが確認できる、最古のトウモロコシの実がついた軸があると、今回の研究報告の執筆者の1人、ドロレス・ピペルノ氏(Dolores Piperno)は語る。ピペルノ氏はワシントンD.C.にある国立自然史博物館の学芸員としてアメリカ大陸の考古学展示を担当するとともに、パナマにあるスミソニアン熱帯研究所の名誉研究員でもある。

 パレドネスとワカ・プリエタに住んでいた古代人は、複数の方法でトウモロコシを調理していた。軸付きのトウモロコシを包んで(包んでいたものの材質はまだ特定できていない)炭の上に置いたり、直火でそのまま焼いたり、土でできたオーブンで焼いたりしていたとピペルノ氏は解説する。

 この文化においては、トウモロコシはごちそう、あるいは日常の飲食物に加えて、少量が食されていたものと考えられる。考古学的証拠を見る限り大量に消費された形跡がないからだ。

◆数々の品種を生み出した古代の農民たち

 ピペルノ氏によれば、トウモロコシが栽培植物となったのは約9000年前のメキシコで、テオシントと呼ばれる野生種をもとに作られた。それから数千年後、トウモロコシは南米大陸に伝わり、古代の農民によって数百の品種が生み出されたという。

 実際、今回の研究でピペルノ氏が最も驚いたのは、新たに見つかった遺構から出土したトウモロコシの多様さだった。可食部の形から種子の色に至るまで、実に多岐にわたっているという。「農民たちは積極的に品種改良を行い、優秀なものを栽培する」とピペルノ氏は述べている。

 今回の研究は、「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌に1月19日付で掲載された。

Diagram courtesy Tom Dillehay

文=Christine Dell'Amore

  • このエントリーをはてなブックマークに追加