深海で発見された新種ギボシムシは食欲旺盛なようだ。海底の堆積物にくっきり刻まれた模様がその健啖ぶりを示している。

Photograph courtesy MBARI
 大西洋の深海調査で新たに発見されたギボシムシ。体の両側に、赤味を帯びた長い“唇”を広げている。唇は細かい毛で覆われており、海底の小さなエサを拾って口へと運ぶ。「ほとんどのギボシムシは、口周りの小さな“襟”に唇が付いているだけだ。しかし、良質なエサが乏しい深海に住む新種は、浮かんでいる食べ物を素早く選別できるように大きな唇を獲得した」と、スミソニアン国立自然史博物館の生物学者カレン・オズボーン氏は述べる。

「例えるなら、広大な田畑用の大型トラクターだ。手押しの草刈り機よりもはるかに効率が高い」。

 ギボシムシは腸鰓(ちょうさい)類の半索動物で、骨や脳、目を持たないが、他のワームに比べると人間に近い生物だという。

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