初の撮影成功、4次虹の条件解明

2011.10.11
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極めて珍しい大気光学現象「3次虹」(左)と「4次虹」(右)が、初めてカメラに収められた。理論的には存在が予測されていたが、その正しさがようやく実証された。ドイツ、ブレーマーハーフェン近郊で6月11日撮影。

Photograph courtesy Michael Theusner, Applied Optics
 極めて珍しい大気光学現象「3次虹」(左)と「4次虹」(右)が、初めてカメラに収められた。理論的には存在が予測されていたが、その正しさがようやく実証された。 アメリカ海軍兵学校で気象学教授を務めるレイモンド・リー氏は、「例えるなら、熱帯雨林に住む変わった生き物を先住民から教わったが、実物は誰も見たことがないような状況だった」と説明する。

 リー氏は3次虹を研究しており、他の研究者も刺激を受けたようだ。複数の専門家が、伝説的な現象を写真に収めようと試みた。その成果がドイツ、ブレーマーハーフェン近郊で6月11日に撮影されたこの写真だ。3次虹に加え、さらにかすかな4次虹も写っている。「ついに写真に記録してくれた。感動的だ」とリー氏は喜びを語っている。

「4次虹」と聞けば、重なった4つのアーチを思い浮かべるかもしれないが、実際には2つの虹が一度に見える。雨粒の中での光の反射や屈折が原因だ。

 水滴の中で光線が反射すると、一部の光が逃げ出し、光を構成する色に分かれる。これが、いわゆる虹(1次虹または主虹)だ。2回反射すると2次虹(副虹)が生まれる。光線が反射するたび、虹は少しずつおぼろげになる。

 3~4回反射した光線は、光源、つまり太陽の方向に出る。その結果、1次、2次と向かい合う場所で、非常にかすかな3次、4次が生まれる。太陽側の空に現れるため、観測が極めて困難だった。

「3次、4次の出現にはいくつかの気象条件が必要だ。しかし、写真家や一般の人には、あまり歓迎されない天気だろう」とリー氏は話す。「まず、背景として真っ黒な雲が必要だ。さらに、同じ大きさの雨粒が均一に分布しているか、激しい土砂降りとなると…」。

 3次虹や4次虹は1世紀以上前から理論的には知られていた。なかなか観測されなかったのは、この不快な条件が一因かもしれない。

 リー氏の研究の詳細は、「Applied Optics」誌で9月30日に発表された。

Photograph courtesy Michael Theusner, Applied Optics
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