史上最大のクモ化石、内モンゴルで発見

2011.04.21
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これまで発見された中で最大のクモ化石(資料写真)。

Photograph courtesy Paul Selden
 化石としては史上最大となる1億6500万年前のクモが中国で見つかった。この化石グモは、体長が約2.5センチある。2005年に、ジュラ紀中期の化石が豊富な中国、内モンゴル自治区で農民が見つけたものだ。 論文の共著者で、中国、北京の首都師範大学客員教授シー・チュンクン(Shih ChungKun)氏は、「ほかのあらゆるクモ化石と比べて、これは巨大だ」と語る。「初めて見たとき、大きさだけでなく、保存状態の良さからも、きわめて珍しいものであることがすぐにわかった」とシー氏は話す。

 細かい火山灰のおかげで、口器や、脚を覆う毛のような構造など、標本の繊細な特徴がそのまま保存されているという。

 これらの特徴をもとに、この化石グモはネフィラ属の新種、ネフィラ・ジュラシカ(Nephila jurassica)と分類された。ネフィラ属は現生するクモのグループで、金色に輝く強靱な糸を使って直径1.5メートルもある巣を張る。クモの巣を張る現生クモとしては最も体が大きいグループに属し、体長が5センチに及ぶ種もある。

 この化石は、ネフィラ属がクモ類の中で最も古くから生きていることを示している。今回の貴重な発見により、ネフィラ属の出現時期は、これまで考えられていたよりも約1億3000万年も遡ることとなった。

 現生のネフィラ属のクモの生息域は熱帯から亜熱帯であるため、この発見は、ジュラ紀の中国北東部が今よりも温暖湿潤であった証拠にもなる。

 また、この化石の発見は、大きな巣で大型の虫を捕らえることのできるこの種のクモが、昆虫の進化に重要な役割を演じたことを示している可能性もある。「昆虫が生き延びようとするなら、この巣に捕まらない方法を編み出さなければならなかったはずだ」とシー氏は述べた。

 最大のクモ化石についての研究は4月19日に「Biology Letters」電子版で発表された。  

Photograph courtesy Paul Selden

文=Janelle Weaver

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