地下墓地、エジプトのイヌのミイラ

2011.04.07
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エジプトにある古代のイヌの地下墓地が初めて全面的に発掘されている。プロジェクトの一端として2500年前の動物の死骸が調査されているが、これは地下トンネルを満たすおよそ800万体の動物のミイラのほんの一部にすぎない。新たに発表された2010年の発掘に基づく研究によれば、動物は古代の「子イヌ工場」で生まれたものらしく、大半のミイラはイヌで、生後わずか数時間でミイラにされたものが多いという。

Photograph courtesy P.T. Nicholson
 エジプトにある古代のイヌの地下墓地が初めて全面的に発掘されている。プロジェクトの一端として2500年前の動物の死骸が調査されているが、これは地下トンネルを満たすおよそ800万体の動物のミイラのほんの一部にすぎない。新たに発表された2010年の発掘に基づく研究によれば、動物は古代の「子イヌ工場」で生まれたものらしく、大半のミイラはイヌで、生後わずか数時間でミイラにされたものが多いという。 古代王家の墓所サッカラで、砂漠の地下をくねるように延びるイヌの地下墓地が発見されたのは100年以上前だった。だが、地下トンネルと地下室からなる施設で見つかった大量のミイラに調査の光が当てられるようになったのはごく最近のことだ。この地下施設は、ジャッカルの頭を持つ冥界の神アヌビスに捧げられたものだ。

 死骸はミイラ化が不十分で、高く積み重ねられており、早くから劣化して個体の区別がつかない堆積物になっているという。「展示品や写真で個々のミイラを識別するのは容易ではない。ミイラの残骸は平均して1メートル強の高さに積み重なっており、脇トンネルを埋め尽くしている」と、イギリスにあるカーディフ大学のポール・ニコルソン氏は話す。「これらのミイラは博物館に陳列されているような標本と違い、保存状態が悪く、きれいな装飾も施されていないが、それでも非常に多くの科学的情報を与えてくれる」。

 ニコルソン氏によると、ミイラが堆積している地層は、紀元前6世紀後半頃から紀元前1世紀後半頃までのものだという。

Photograph courtesy P.T. Nicholson
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