東京、水問題への取り組み

2011.03.23
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神奈川県川崎市にある東京都水道局の長沢浄水場近くで進められる配管工事。作業員が歩いているのは水道管の中だ。東北地方太平洋沖地震と津波が誘発した福島第一原発事故により、水(H2O)の重要性があらためて認識された。原子力発電には大量の水利用が不可欠だからだ。しかし事故以前から、日本は非常に高度な水ろ過技術を開発し、上下水道の耐震性を強化していた。

Photograph by Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
 神奈川県川崎市にある東京都水道局の長沢浄水場近くで進められる配管工事。作業員が歩いているのは水道管の中だ。東北地方太平洋沖地震と津波が誘発した福島第一原発事故により、水(H2O)の重要性があらためて認識された。原子力発電には大量の水利用が不可欠だからだ。しかし事故以前から、日本は非常に高度な水ろ過技術を開発し、上下水道の耐震性を強化していた。 クリントン元米大統領のウィリアム・ジェファーソン・クリントン財団が立ち上げた「クリントン気候イニシアティブ」は現在、持続可能な都市プログラムを推し進めている。その中で、「世界で最も漏水率の低い都市」に東京の名前が挙がっている。約1200万人の都民にサービスを提供しているのが東京都水道局。クリントン財団によると、同局管内の漏水量は10年前の年間1億5000万立方メートルから6800万立方メートルまで半減したという。東京全体で14日分の給水量、ニューヨーク市なら15日分に相当する。

 東京都では、漏水の確認後すぐに水道管を交換、修復する取り組みを強化してきた。鉄や鉛製の老朽管は、耐震性の高いダクタイル鋳鉄管への交換を積極的に進めている。また、コンピューター制御による高度な漏水検知システムも24時間体制で稼働している。 毎年3月22日の国連「世界水の日」。今年のテーマは「都市の水」。発展途上国では都市部の人口が急増しており、適切な上下水道の整備が急務となっている。

 現在、世界人口の半分以上が都市部に居住しているが、一極集中が極端に進んだため、水道整備が間に合わず大きな問題となっている。世界の都市人口の25パーセントに当たる約7億9000万人には、安全・清潔な下水道が行き届いていない。国連の統計によると、同27パーセントの居住家屋には上水道が引き込まれていないという。都市部に住みながら、汚染された水を違法に調達しなければならない危機的状況だ。

Photograph by Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
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