完成した装置、南極のニュートリノ観測

2011.01.06
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科学者デニス・デュリング(Dennis Duling)氏が、南極に完成したニュートリノ観測装置「アイスキューブ(IceCube)」のセンサーにサインしている(2010年12月撮影)。南極点に建設されたアイスキューブは世界最大の規模を誇る。プロジェクトには主にアメリカ国立科学財団(NSF)が資金提供し、2億7900万ドル(約230億円)が注ぎ込まれている。目的のニュートリノは、ほとんどの物質を通り抜ける素粒子で、未解明の部分が多い。

Photograph courtesy J. Haugen, NSF
 科学者デニス・デュリング(Dennis Duling)氏が、南極に完成したニュートリノ観測装置「アイスキューブ(IceCube)」のセンサーにサインしている(2010年12月撮影)。 南極点に建設されたアイスキューブは世界最大の規模を誇る。プロジェクトには主にアメリカ国立科学財団(NSF)が資金提供し、2億7900万ドル(約230億円)が注ぎ込まれている。目的のニュートリノは、ほとんどの物質を通り抜ける素粒子で、未解明の部分が多い。

 本プロジェクトのWebサイトによれば、ニュートリノは超新星爆発、ガンマ線バースト、ブラックホールや中性子星で起きる突発現象など、宇宙での極めて激しい爆発現象によって生成されるという。

 アイスキューブは海中のニュートリノ観測装置と同じタイプで、検出器を取り付けたケーブル86本で構成されている。南極の氷に穴を開け、ケーブルを深さ約2.5キロの地点まで下ろす。データはこのケーブルを伝って地上の研究施設に送られてくる。ニュートリノの観測装置には、十分な広さと暗さ、透明度、そして地球表面からの深度が必要だ。

「氷の下深くで観測すれば、真上に研究者や施設を配備できる」とウィスコンシン大学マディソン校の物理学者で、プロジェクト責任者のフランシス・ハルツェン氏は話す。

 氷に埋められた検出器の真上に、地上のデータ収集電子装置やコンピューターを配置できたという。深海では、厳しい環境に耐えられる、より高度な装置を用意する必要がある。「アイスキューブなら、検出器を組み立てて氷の下に埋めるだけで済む。あとは検出器に任せれば自動でいつまでも働いてくれる。非常にシンプルな仕組みだ」とハルツェン氏は説明した。

Photograph courtesy J. Haugen, NSF
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