太陽の年間軌道:アナレンマ撮影

2010.12.28
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多重露光で撮影された1枚の画像に、2010年に太陽の位置が推移した様子が収められている。年間を通して定点から太陽の位置を撮影すると、このような8の字型の軌跡を描く「アナレンマ」という曲線が浮かび上がるという。

Photograph by Tamas Ladanyi, TWAN
 多重露光で撮影された1枚の画像に、2010年に太陽の位置が推移した様子が収められている。年間を通して定点から太陽の位置を撮影すると、このような8の字型の軌跡を描く「アナレンマ」という曲線が浮かび上がるという。 アナレンマは、1年を通して週に1、2度、同時刻、同地点にカメラを設置し、計30~50回シャッターを切る。ハンガリーの古都ヴェスプレームで撮影されたこの画像では、2010年の1~12月の午前10時(現地時間)に、同じ場所から撮影した36枚の画像を合成している。また、別の時間帯に同じ場所から撮影した1枚の画像が、地上の前景としてデジタル合成されている。

 太陽の軌道が年間を通してこのような8の字形になるのは、地球の自転軸が公転面に対してわずかに傾いており、公転軌道が楕円を描いているからだ。北(南)半球が太陽から離れる方向に傾く冬季には、その地点から見える太陽の軌道は地平線近くに沈み込んでいく。傾きが逆方向になる夏期には上空高くに昇っていく。画像のアナレンマでも、最高点は夏至、最低点は冬至に撮影されている。

 時間帯や精度などの問題から、アナレンマの撮影は困難をきわめる。天体写真撮影に関するWebサイト「The World At Night(TWAN)」の設立者、ババク・タフレシ氏によると、成功したのは世界中でたった20人しかいないという。

Photograph by Tamas Ladanyi, TWAN
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