コオロギを捕食する新種のウデムシ(インドネシアの洞窟で撮影)。体長は1センチほどで、今回公表された4種類の新種のウデムシの1つ。これらの新種はいずれも、2004年にボルネオ島のインドネシア領内で発見された。
ウデムシは、クモやサソリの仲間ではあるが別種の節足動物である。第一脚はムチのように長くしなやかに進化し、触角の役割を果たすほか、扁平な体、左右に大きく張った捕食用の器官(触肢)など、奇抜な特徴をいくつも備えている。触肢には鋭いトゲが並び、まるで鎌のようだ。
Photograph courtesy Cahyo Rahmadi
コオロギを捕食する新種のウデムシ(インドネシアの洞窟で撮影)。体長は1センチほどで、今回公表された4種類の新種のウデムシの1つ。これらの新種はいずれも、2004年にボルネオ島のインドネシア領内で発見された。 ウデムシは、クモやサソリの仲間ではあるが別種の節足動物である。第一脚はムチのように長くしなやかに進化し、触角の役割を果たすほか、扁平な体、左右に大きく張った捕食用の器官(触肢)など、奇抜な特徴をいくつも備えている。触肢には鋭いトゲが並び、まるで鎌のようだ。
ジャカルタにあるインドネシア科学研究院の生物学者で調査チームのリーダーを務めたカヒヨ・ラフマディ(Cahyo Rahmadi)氏によると、ウデムシはおよそ4億年前のデボン紀から世界中の熱帯に生息してきた。しかし存続している種は比較的少なく、今では小さな洞窟で生き延びているだけだという。
ボルネオ島では最近、石炭や石灰石の採掘計画が持ち上がり、貴重なウデムシ達に危険が迫る可能性をラフマディ氏は指摘している。
Photograph courtesy Cahyo Rahmadi
文=Christine Dell'Amore