渦巻銀河合体の痕跡:M63

2010.09.10
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渦巻銀河M63の周囲をハローがおぼろげに取り巻いている。2005年に撮影された画像で、先日公開された。形状がヒマワリの花に似ているため、M63には「ひまわり銀河」、「サンフラワー銀河」の名がある。

 この撮影は、銀河合体の痕跡を残す渦巻銀河のサーベイの一環として行われ、機材はアメリカ、ニューメキシコ州にある私設の遠隔制御式望遠鏡が使用された。

Image courtesy R. Jay GaBany and D. Martinez-Delgado, MPIA
 渦巻銀河M63の周囲をハローがおぼろげに取り巻いている。2005年に撮影された画像で、先日公開された。形状がヒマワリの花に似ているため、M63には「ひまわり銀河」、「サンフラワー銀河」の名がある。 この撮影は、銀河合体の痕跡を残す渦巻銀河のサーベイの一環として行われ、機材はアメリカ、ニューメキシコ州にある私設の遠隔制御式望遠鏡が使用された。

 数千億個の星が集まる大きな渦巻銀河は、近くの数十億個クラスの矮小銀河を“飲み込んで”成長してきたと考えられている。小さな伴銀河は“腹をすかせた”渦巻銀河の潮汐力に捕えられて歪み、引き裂かれる。数十億年後には、巨大な潮汐ストリーム(tidal stream)と呼ぶ巻き毛状の痕跡を渦巻銀河の周囲に残す。さらに数十億年が経過すると、潮汐ストリームは渦巻銀河に合体する。

 1997年以降、天の川銀河周辺の局所銀河群でも、潮汐ストリームをはじめ銀河合体過程で形成される空間構造が知られていた。

 マックス・プランク天文学研究所のデイビッド・マルティネス・デルガード氏が率いた今回の研究で、はるか遠くの渦巻銀河にも同様の構造が存在することが初めて示された。銀河の進化理論を裏付ける新たな発見である。

 同氏は次のように述べている。「今までは天の川銀河形成の過程解明のために、ほぼ同質量の近隣の渦巻銀河を調査していた。この合体プロセスは、楕円銀河の起源も説明できるかもしれない」。

Image courtesy R. Jay GaBany and D. Martinez-Delgado, MPIA

文=Victoria Jaggard

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