海の発光生物:なぜ光る?

2010.05.10
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写真は左上から時計回りに、海洋虫、イカ、オキアミ、ホテイエソの一種、深海クラゲ。これらの生物にとって、発光する化学物質を体内で自然に生成できることは海の中で生きるうえで大きなメリットとなる。

 2008年のノーベル化学賞は生物発光に関する研究に与えられたが、最新の研究によれば、この現象にはまだ解明されていない点が多いようだ。生物発光の利点やその進化を調査した今回の研究では、動植物が光る物質を生成する方法には驚くほどの多様性があること、自ら発光することが確認されている生物の80%が海の中に住んでいることが明らかにされている。

Image courtesy Edith Widder, ORCA
 写真は左上から時計回りに、海洋虫、イカ、オキアミ、ホテイエソの一種、深海クラゲ。これらの生物にとって、発光する化学物質を体内で自然に生成できることは海の中で生きるうえで大きなメリットとなる。 2008年のノーベル化学賞は生物発光に関する研究に与えられたが、最新の研究によれば、この現象にはまだ解明されていない点が多いようだ。生物発光の利点やその進化を調査した今回の研究では、動植物が光る物質を生成する方法には驚くほどの多様性があること、自ら発光することが確認されている生物の80%が海の中に住んでいることが明らかにされている。

「外洋には身を隠す場所がない。そのため多くの生物は、日中に暗い深海で身を隠す技や、暗闇にまぎれて食事のために海面に姿を現す技を進化させてきた」と話すのは、フロリダ州フォートピアスに拠点を置く海洋調査保護協会の海洋生物学者イーディス・ウィダー氏だ。

「つまり、彼らは死ぬまでの時間の大半をほとんど真っ暗な世界で過ごす。生物発光は、そのような環境ではとても役に立つ」とウィダー氏は説明する。単に自らが進む方向を照らし出すだけでなく、食べ物や交配相手を探したり、捕食者を追い払ったりするのに自らの光を利用しているという。

 今回の研究は、2010年5月7日発行の「Science」誌に掲載されている。

Image courtesy Edith Widder, ORCA
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