大地震の源、サンアンドレアス断層はもっと長い?

2008.07.31
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カリフォルニア州ロサンゼルスから北に約160キロ、カリゾ平原上空で撮影したサンアンドレアス断層の溝の一部。
 2008年7月、断層は従来の認識より長く、南側に約30キロ延びているという研究が発表された。

Photograph by James P. Blair/NGS
 今週初めにカリフォルニア州を襲った弱い揺れは、この地域の危険性を喚起するには不十分だったが、新しい研究によると、カリフォルニア州の巨大なサンアンドレアス断層は従来の認識よりも長く、南側にさらに延びているという。 7月29日にロサンゼルスで起きたマグニチュード5.4の地震は、サンアンドレアス断層からガラスの亀裂のように広がる多数の断層線の1つに沿って発生したものだ。一方、新たな研究の結果、1906年のサンフランシスコ地震や1989年のロマプリータ地震で壊滅的な被害をもたらした巨大なサンアンドレアス断層に、長さ30キロ分の潜在的な地震の源が加わることになった。

 今回の研究の著者でアメリカ地質調査所(USGS)のデイビッド・リンチ氏は、ロサンゼルスの南東265キロにある塩水湖であるソルトン湖の近くで、「坊主地獄」と呼ばれる沸き立つ泥の池や小さく噴火する泥火山を研究している際に、サンアンドレアス断層がもっと長いことを発見した。 同氏は坊主地獄の大きさや活動、ガスの化学反応を調査していた。坊主地獄は地熱活動の結果発生し、断層線に関係している場合もある。「地元の人に多数の池がある場所を案内してもらったところ、それらの池が1列に並んでいることに気付いた。地図の上に場所を記入してみると、サンアンドレアス断層に沿って並んでいることがわかった」とリンチ氏は話す。

 サンアンドレアス断層は太平洋プレートと北アメリカプレートの境界である。プレート間の圧力が過度に増大すると、岩盤がずれて地震が発生する。地震活動が長年続くと、溝や亀裂など目に見える跡が地表に現れて、断層線の実際の場所を特定できるようになる。地質学者たちはサンアンドレアス断層はカリフォルニア州南部に見られる跡よりも長く延びている可能性があると疑ってきたが、その証拠は見つかっていなかった。リンチ氏と共同研究者でUSGSのケン・ハドナット氏は、衛星写真と土地の物理調査を活用して33カ所の沸き立つ泥の池を特定した。地図上に記入してみると、サンアンドレアス断層の従来の終点から南東に約30キロ延びた明確なラインが形成されたという。

 カリフォルニア大学バークレー校の地球物理学者、マイケル・マンガ氏は、この地域で坊主地獄や泥火山が活動している理由に興味を示した。「発生時期や期間などの歴史を調べれば、それらが断層の延長線上にあるという仮説を検証できるかもしれない。断層線の配置や、泥火山の形成に必要な流動体や高圧の源についても解明される可能性がある」とマンガ氏は述べている。

Photograph by James P. Blair/NGS

文=Matt Kaplan

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