コロンビアで未知の文明の墓を発見

2008.05.09
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コロンビアのボゴタ近郊で最近発見された約1000の古代の墳墓のうちの1つから出土した人骨。

Photograph by Fernando Vergara/Associated Press
 コロンビアで住宅建設用の土地を整備していた建築業者が古代の埋葬地を発見した。この遺跡は、これまでほとんど知られていない2つの文明に関係しているという。 この場所はボゴタ南東部のウスメ地区にある5ヘクタールの土地で、1000近くの墓が含まれており、見つかった遺骨の中には人間の生け贄の犠牲者だったと考えられるものもある。現地を調査する人類学者の1人、コロンビア国立大学のアナ・マリア・グルート氏によると、犠牲者らしき遺骨は、おそらく生きたまま埋められた若い女性のものだった。「恐ろしさのあまり口が開いているようだ。なにかをしっかりつかもうとして手はぎゅっと縮んでいる」。

 別の墓には脛骨(ひざ下の骨)が曲がった男性の遺骨があるが、この男性はシャーマンだった可能性がある。スペイン人の観測者たちは16世紀に、日光に当たらずに洞窟の中で長期間過ごす先住民のシャーマンについて書き残している。グルート氏の同僚であるビルジリオ・ベセラ氏は、日光に当たらないとビタミンDが不足するため、骨が曲がってしまうと説明する。

 そうした奇抜な遺骨はさておき、この土地は占有された時代や長さの点でもユニークだ、と考古学者たちは指摘している。遺骨とともに出土した陶器の分析結果に基づくと、墓の時代には幅があり、紀元前後から16世紀にまで及んでいる。

 6~16世紀の間、この場所はムイスカ族に占有されていたらしい。ムイスカはコロンビアで最も重要な文明の1つだが、詳しいことはほとんどわかっていない。「さまざまな時代の遺骨や遺物が豊富に出土した。ウスメのような定住地は、その地域が長い占有期間のさまざまな時代を通じてどのように発展してきたかを探るチャンスを与えてくれる」とグルート氏は付け加えた。分析が進めば、寿命や食生活、病気などのほか、日常生活や社会組織のさまざまな側面がさらに詳しく明らかになるだろう。

Photograph by Fernando Vergara/Associated Press

文=Jose Orozco in Caracas, Venezuela

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