古代ホホジロザメの化石、定説を覆すか

2009.03.12
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 写真は400万年前のホホジロザメの化石だ。ホホジロザメといえば映画『ジョーズ』のモデルとして有名だが、古代においても巨大ザメが海で大暴れしていたと考えられている。しかし、最新の研究によると、ホホジロザメの祖先は従来の定説とは異なる可能性があるという。 今回の化石標本は背骨や頭部、222本の歯が並んだアゴがそろっており、これまでに確認されている古代ホホジロザメの中で最も完全な状態を保っている。

 従来の研究では、最大6メートルにも達するホホジロザメは、先史時代のメガロドンの近縁だと考えられてきた。メガロドンは全長が15メートル以上、アゴの幅が3メートル以上にも発達した恐ろしいサメだ。

 しかし、今回の化石を調査した結果、ホホジロザメはアオザメの方に近いのではないかという新たな見解が示された。アオザメは現在でも生息しており、メガロドンよりも体が小さく凶暴さも劣る。

 研究チームのリーダーでフロリダ自然史博物館の大学院生デーナ・エーレット氏は、「ホホジロザメがアオザメの近縁であるなら、メガロドンとホホジロザメはそれぞれ独自に巨大化していった可能性がある」と話す。エーレット氏によると、ホホジロザメとメガロドンは生存競争を繰り広げる中で互いに体を大きくしていったのではないかという。

 化石は非常に保存状態が良く、1988年にペルー南西部で発見された後、2008年にフロリダ自然史博物館に寄贈された。「本当に素晴らしい標本で、これまでに発見された化石記録とは比較にならない」とエーレット氏は話す。

 今回の最新研究は、今月発行の「Journal of Vertebrate Paleontology」誌に掲載されている。

Photograph courtesy Dana J. Ehret

文=Christine Dell'Amore

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