キツツキの背中に乗って空を飛ぶイタチ。
 そんなファンタジーのような写真が、ネットで話題となっている。

 アマチュア写真家マーチン・ルメイ氏がこれを撮影したのは、英国イースト・ロンドンの公園。イタチの仲間イイズナが、キツツキの仲間ヨーロッパアオゲラの背中につかみかかって襲おうとしているようだ。「イイズナは私に気を取られたかもしれません。キツツキは着地し、イイズナは草むらへ走って行きました」とルメイ氏は、英BBCニュースの取材に語っている。

写真は本物?

 この写真は本物なのだろうか。これまでも世の中には膨大な偽造写真が出回ってきた。米ダートマス大学のコンピュータサイエンス教授で、デジタル科学捜査と画像解析の専門家であるハニー・ファリド氏に確認したところ、偽物とは思わないと言う。

 イイズナがキツツキに抱きついているこのような画像をねつ造するのは、きわめて困難という。「この画像を合成しようと思うと、ほぼ完ぺきで偶然な配置の2匹の動物の画像が必要でしょう」とファリド氏。二つの動物について、照明や色、焦点などに明らかな差があるとは思えないとも言う。撮影者のルメイ氏がこのシーンを撮った別カットを掲載していることからも、本物である可能性が高まる。「あわせて考えると、この写真が偽物であるという証拠はありません」

「奇妙なことのように思えますが、これら2種の動物について少し知っていれば、驚くほどのことではありません」と、米国野生生物連盟の専門家デビッド・マイズジュスキーは語る。ヨーロッパアオゲラは、アリを餌にしていて、地上で多くの時間を過ごす。このタイプの鳥は、イイズナなど捕食者にねらわれやすい。一方、肉食動物であるイイズナは、小動物はもちろん、ウサギや鳥など自分自身よりも大きな動物を襲うこともあるという。

文=Jason Bittel