――創作のきっかけとなった生き神については、現地で何かつかめましたか。

 残念ながら、まったくわかりませんでした。ただ、石を祭ったり、山を祭ったり、占い師がいたり、土着の信仰は何でもあり。同じインド人でもまったく内実はわからない、ということはわかりました。

 作中には子どもながらに生き神にされる人々がどのように教育されるかを書きましたが、ネパールのクマリやチベットの活仏を参考にして、創作したものです。

 そうそう、インド取材後に大きく書き変えた部分にNGOのことがあります。

――NGOが2団体登場しますね。どちらも物語では重要な役割をしています。

 実はインドはNGO大国なんですが、行ってみるまではそのことをあまり意識していませんでした。

 NGOというと、私には「国境なき医師団」のような、先進国から途上国へ支援に行くというようなイメージしかありませんでした。

 あるいは、募金を集めて、インドの貧しい人たちのために先進国の人たちが働くというような。

取材先のインドで篠田さんが見た光景。ドゥルガー(戦い女神)を祝う祭り 「本の旅人」(角川書店)2015年1月号より

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