第7回 難しいバイソンのカメラ目線

「好奇心いっぱいのバイソン」(クラウス・ニガ、2004年)

 野生のヨーロッパバイソンを、正面からとらえたポートレートです。バイソンの群れは、生暖かい息や小降りの雪が感じられるほどカメラに近づいています。撮影したクラウス・ニガは、バイソンの間近に設置した隠れ家に隠れ、日が昇る前から決定的瞬間を待っていたのです。夜、大量の雪が降ったあと、バイソンたちがこの餌場にやって来ることをニガは知っていました。

 優れたポートレートには、被写体となった動物の個性や暮らしについて考えさせる力がこもっています。見る者を立ち止まらせ、考えさせる力のあるポートレートには、どんな表現スタイルのものであれ、貴重な価値があるのです。

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