「夕暮れどきの皇帝たち」(フランス・ランティング、1996年)

 光の使い方にも、お国柄が表れます。南欧や米国南部、アフリカ南部出身の写真家は、まぶしくて強烈な光を当てて撮影することを好む一方、北欧出身の写真家たちは、四季の移ろいを感じさせる淡い光で撮影することが多いといいます。場に漂う雰囲気を決めるのは光の当て方です。光が風景全体をどう照らし出すか、逆光がどのような効果を生むか、光をどう当てれば細部をはっきり撮れるのか――。

 この写真は、まさに光の使い方によって、強烈な印象を与えてくれます。まるで砂の舞う、温かい夏の夕方の浜辺のような光景を写した1枚ですが、この写真の舞台は南極大陸。ウェッデル海を覆う氷の上で、冬の終わりに撮影されたものです。氷上の過酷な暮らしを表現したこの写真は、新鮮でシュールな味わいをもたらしてくれます。

世界一の動物写真

イギリスで50年続く、世界最高峰の写真賞
『ワイルドライフフォトグラファー・オブ・ザ・イヤー』
受賞作品でたどるネイチャーフォトの全記録!

ナショジオストア アマゾン 楽天ブックス

この連載の前回の
記事を見る

この連載の次の
記事を見る