店名のオノロアはハワイ語で「美味しいものがたくさんある」という意味だとリョウジさん。彼のつくる料理を求めて、格闘家の曙や元大相撲力士の武蔵丸も訪れる

 それは日本に住むハワイアンも同じようだ。奥さんの空中元子さんと店を開いたのは約12年前。「初めはハワイ風の居酒屋をやるくらいの気持ちだったんですよ」と元子さんは笑う。しかし、来店したハワイ出身の客たちの、「ラウラウを食べたい」「カルアピッグはできないの?」という希望の声が多く、現在のようなハワイの伝統料理やローカルフードを出す店になったのだという。「いまでは、ラウラウのためにタロイモの葉を私の実家で無農薬栽培をしているほどです」と元子さん。

 その伝統料理は、ハワイ本土でも再び注目されている。リョウジさんが住んでいた頃、伝統料理はルアウか家庭で食べるもので、レストランなどで食べることはほとんどなかったそうだが、最近ではラウラウの専門店もできている。「ハワイのトップシェフたちが組合をつくって、ハワイの素材や伝統を生かした料理をホテルやレストランで積極的に打ち出したりもしています」とリョウジさん。

 日本人をはじめ多くの人びとが移住し、やがてアメリカの州となってリゾート地として発展したハワイ。さまざまな食文化が入り混じってきたなかで、伝統料理はずっとハワイの人たちの心に根付いてきた。そして、それらの料理が見直されているといういま、次に日本でブームを起こすハワイアンフードはラウラウかもしれない。

オゴ オノロア ハワイの店内。メニューにある料理はすべてハワイにちなんだものだという

OGO Ono-Loa Hawaii(オゴ オノロア ハワイ)
東京都港区赤坂5-1-4イソムラビル5F
電話:03-3585-5337
ホームページ:http://www.ogohawaii.net/
※冬季はタロイモの葉が収穫できないため、2月中旬頃から4カ月ほどラウラウはお休みとなる

中川明紀(なかがわ あき)

講談社で書籍、隔月誌、週刊誌の編集に携わったのち、2013年よりライターとして活動をスタート。何事も経験がモットーで暇さえあれば国内外を歩いて回る。思い出の味はスリランカで現地の友人と出かけたピクニックのお弁当とおばあちゃんのお雑煮

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