「じつは……また戻ってきたいと思っています。いつになるか分からないけれど、できるだけ早く。ここをベースに撮影を続けたいのです。何でも手伝いますから、泊めてもらえないでしょうか?」

 それを伝えると、ウィルは快く承諾してくれました。

「ああ、いつでも戻ってこい。好きなだけいれば良い。冬も美しいぞ。信じられないぐらい……」

 そして、ぼくの近況について尋ねてくれました。

「ジムは写真を教えてくれるか?」

「はい、多くのことを学んでいます」

「グッド、グッド。それはすばらしいことだ。ジム・ブランデンバーグから学べるなんて……」

 ウィルはそう前置きして、さらに続けました。

「でもな……尊敬するのはいいことだが、見上げすぎるのはよくないぞ。それが壁になることがある」

「壁?」

「ああ、壁だ」

 ぼくが聞き直すと、ウィルは、手を頭上にかざして、自分の頭をぽんぽんと叩きました。

「ジムに限った話じゃない。誰かを見上げすぎるのは危険なことだ。その壁が障害となって、成長できなくなる。大切なことは、自分の道を見つけることだ。」

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